プロダクト PRODUCT

ボタンひとつで冷たくも温かくもできる!体温調節できるリストバンド「Embr Wave」

Yuka Shingai

薄着で出かけたら予想以上に寒かった、猛烈な夏日が続いてのぼせてしまった、はたまた空調が強くて逆に冷えすぎてしまった。そんな思わぬ気温差で体調を崩した経験はないだろうか。体温調節は健康維持の面でも非常に重要だが、近年の異常気象もあり、季節問わず一定に保つことはなかなか難しいもの。そこで注目したいのが、マサチューセッツ工科大学の開発チームが手掛けた『Embr Wave』は、体温のコントロールに着目したウェアラブル端末だ。

首、手首、足首といった部位は皮膚が薄く、太い動脈が皮膚に近いところにあるため、外気の影響で冷えや暑さを感じやすい。言い換えれば、体全体を温めたり、冷やしたりしなくても、一部分を調節することで体感温度が大きく変わることになる。この機序に着目した同チームは、『Embr Wave』を開発。暑いときには肌の上に氷を乗せるくらいの冷感を、寒いときには暖炉に手をかざしているときくらいの温かさを手首周りにプラスし、体温を常に理想的な状態に近づけてくれるのだ。

使い方はいたってシンプル。デバイスを手首に巻き付け、冷やしたい時にはライトバーの左側をクリック、温めたい時には右側をクリックするだけだ。ちょっと暑い、寒いと感じたときにバッグから取り出すことなく、身に着けた状態で操作できる上に、カイロや冷却アイテムのように季節ごとに持ち物を変える必要がなく、1つのアイテムで完結するところも大きな魅力だと言えるだろう。充電は1回で2、3日ほどもち、セッション数にして約25~50回ほど連続で使用できる。

Embr Wave は、Kickstarter でのキャンペーンを経て、現在は299ドルで販売中。2つセットなら少しお得になるパックも登場した。

ウェアラブル端末というと若者向けの印象もあるが、体温調節が上手にできない高齢者にもフィットしそう。キッズ用のスモールサイズも展開すれば、市場性は更に拡がりそうだ。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/t0aLr9fNbfw

(text: Yuka Shingai)

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コロナウイルス影響化で進むバリアフリー。注目のプロダクト2選

Yuka Shingai

もはや生活の一部分になった感のあるマスク。素材や機能性を追求し、常時つけられるものが増えているが、先日、HERO Xでも紹介した口元が隠れないマスクが新たなスタンダードのひとつとなりつつあることをご存知だろうか。コロナウイルス対策としてある夫婦が始めたひとつの取り組みが、ノーマライゼーションを後押しするように、世界をゆっくりと動かし始めている。

聴覚障がいのある仕立て屋夫婦が
「口の動きが分かる」マスクを縫製中

欧州や米国に比べ、大きく報道されるケースが少ないものの、感染者数が急増している東南アジア諸国。なかでもインドネシアは感染者数が約15000人、死者数が1000人を上回っている。
スラウェジ島のマカッサル在住のBadaruddin夫妻は元々、仕立て屋としてクッションやシーツ、カーテンなどを製作していたが、ロックダウン以降、貧しい人向けにマスクの縫製に取り掛かり始めた。聴覚障がいを抱える2人が作っているのは自身と同じように耳が聴こえない人々、補聴器を使用している人も使える、口元がシースルー状になったもの。1日あたり約2ダースのマスクを生産し、1個10000~15000インドネシアルピー(約72~108円)で販売している。

「ある日、マスクをつけた人に話しかけられたのですが、私たち夫婦には聴覚障がいがあり、唇の動きを読まないと何を話しているのか分からないのです。だから私は自分自身のためのマスクを作ろうと思いました。耳が聴こえる人もそうでない人も着用できるマスクですから、人が話していることも理解できるし、耳が聴こえない人もコミュニケーションの機会を損なうことがありません」と妻のFaizah さんは語っている。

聴こえない不自由を知る当事者だからこそのアイデアとも言える透明マスクは、手話通訳者が着用していることで、昨今TVニュースや動画サイトでも目にすることが増えた。障がいによるコミュニケーションの齟齬を解消するデバイスやプロダクトの台頭が、バリアフリーに対する私たちの意識と理解を少しずつ変えてくれることは間違いないだろう。

次に紹介する「Dot Watch」も、障がいによるコミュニケーションの困りを解決するプロダクトのひとつだ。視覚障がいを抱える人の情報アクセスを、より簡単にしてくれるものである。

着信もテキストも点字でお知らせ!
新世代スマートウォッチDot Watch

韓国のスタートアップDotによる「Dot Watch」は、世界初の試みとなる情報を点字で表示してくれるスマートウォッチ。スマートフォンとBluetoothで接続し、着信やアラーム、スケジュールやメッセージなどの情報を文字盤に浮かび上がる点字から確認することができる。1回につき4文字表示され、クリアするタイミングは自分で調整が可能。

また、点字学習プログラムが内蔵されているため、デバイスの利用開始時には点字が完璧に理解できていなくても問題ないというのが嬉しいポイント。目が見える、見えないに関わらず、点字ってなんだか難しそう…と抱いていた先入観が払しょくできるかもしれない。
デバイスはわずか60グラムと非常に軽量で、防水&防塵加工も施されており、充電も1週間に1度でOK。アプリは9言語に対応、自動アップデートされるなど手に取るハードルがとことん低く設定されているところも非常に魅力的なアイテムだ。

障がいの有無やバックグラウンドに関わらず、誰もが意思疎通を阻害されないゴールを目指して、このようなプロダクトがどんどん生まれることに期待したい。

(text: Yuka Shingai)

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