テクノロジー TECHNOLOGY

眩しくて見えない!自動車事故は年に数千件。AIが影を認識して部分的に遮光する「Virtual Visor」とは

Yuka Shingai

雨や濃霧などの悪天候で運転中の視界が遮られるケースは多々あるが、実はそれよりも注意が必要なのが太陽の眩しさだ。普通の天候と比較して、太陽光が明るすぎると車の衝突は16%増加し、年間に数千件単位での事故が発生しているという。 ドイツ、シュトゥットガルトに本拠地を置く、テクノロジーサプライヤーのBoschグループはAIによる顔認識を活用した「Virtual Visor」を発表した。

「車に標準装備されているような従来のサンバイザーでは、特に日差しが視界の邪魔をする夕暮れや明け方に、眩しさを完全に防ぐことは難しい」とBoschグループのカーマルチメディア部門代表の Steffen Berns氏が語るように、サンバイザーで日差しを全て遮ってしまうと同時に視界も悪くしてしまう。Virtual Visorは「必要な部分だけ遮光できれればいいのに…」という簡単なようで贅沢とも言える要望に応えてくれた。

Virtual Visorには液晶ディスプレイと、ドライバーの顔に浮かぶ影を追跡するソフトウェアを内蔵したカメラが搭載されており、AIによる画像認識で目、鼻、口といった顔のパーツの位置を特定してくれる。このアルゴリズムがドライバーの視野を分析し、日差しがドライバーの目を直撃しそうな部分だけ液晶を暗くし、それ以外の部分は透明のままにしておくことで、ドライバーの良好な視界と安全、そして心地のよさを保ってくれる。

販売開始時期や価格など詳細はまだ明かされていないが、CES2020でも Best of Innovationを受賞し、既存の製品に取って代わる新しいソリューションとしての期待は大きい。

「最もシンプルなイノベーションこそが、最大の効果を発揮する」とBerns氏が豪語するように、優れたアイデアというのは極めて単純なリクエストを満たすものなのかもしれない。

 

(text: Yuka Shingai)

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小泉恵里

今や生活の必需品になっているのがi-padなどに代表されるタブレット端末ですが、点字読者にとって主流のタッチスクリーン方式では使用が困難です。

そこで登場したのが点字読者のためのタブレット「BLITAB」。ウィーン発のこのタブレットのサイズはi-padと同じですが、画面の半分以上に広がっているのが無数の穴。この穴から点字突起を出すことで点字読者が操作しやすいデバイスになっているのです。

タッチナビゲーション、テキスト読み上げアウトプット、パーキンス式点字キーボードを通して使用可能。液晶タブレットのブラウザで検索した結果を点字に変換することができるので、点字読者と非点字読者の両方が同じ情報を瞬時に共有することができるのです。


USBメモリ、NFCタグ、インターネットを通して得られた情報やテキストを直接点字に変換表示することも出来るのだから、目が見える人と同じようにネットサーフィンや読書、手紙交換…など様々な事がストレスフリーで実現できるなんて、嬉しいことですね。

これまでも、電子書籍やウェブサイトを点字表示する器具は登場していました。しかし、価格が高かったり、一度に表示できる文字数が少なかったりと、点字読者にとって満足のいくものではありませんでした。これが「BLITAB」は従来の価格の約10分の一(500ドル前後)で発売される予定とのことです。

現在はまだ開発中とのことですが、近々発売スタートする予定。ウェブサイトではプレオーダー登録が出来ます。
やっと画期的でクールなデザインのデバイスが登場!待ち遠しいですね。

BLITAB:http://blitab.com/#project

(image by BLITAB)

(text: 小泉恵里)

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