テクノロジー TECHNOLOGY

世界最速の義足ランナーはここから誕生する、かも。新豊洲の「Brillia」が未来カッコイイ

朝倉 奈緒

肉体=ハード面だけでなく、心の中=ソフト面のバリアフリーを目指すユニークなスポーツ施設「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」が、「SPORT×ART(スポーツバイアート)新豊洲」を街づくりのテーマとする注目のベイエリア、新豊洲に登場。


施設には、オリンピックや世界陸上などの国際的な競技大会でも多く採用されているモンド社の「スーパーX」が6レーン採用された全天候型60mトラックや、それに隣接するXiborg社のラボラトリー、完全ユニバーサルデザインのランニングステーションが設置。施設内の60mトラックやロッカーは有料で個人のアスリートも利用することができます。

ラボラトリーは、義足アスリートがより早く走るためのトレーニング、高品質な義足の開発に必要なデータの収集、さらにそのデータに基づいた競技用義足の研究開発をワンストップでシームレスに行う目的で開設。Xiborg社はここで「2020年までに100mを走る義足アスリートが健常トップアスリートを追い抜くこと」を目標に活動するとのこと。
他にも小学生を対象とした「TRACかけっこスクール」や「SLOW LABELのトレーニングアカデミー」、など、誰もがボーダレスに自分を表現できるコミュニティ・プログラムが体験できます。
この「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」をサポートする企業の共通する思いは、「誰もが楽しく動ける社会を目指す」こと。

「本当の意味でのバリアフリーが実現される未来をほんの少しだけ先取りして、その風景をこれから新豊洲に作っていきたいと思います。」(新豊洲Brilliaランニングスタジアム館長 為末 大)

このスタジアムの存在が、健常者と障害者、年齢、性別などの垣根を越えて、誰もが自然と同じ空間でスポーツを楽しめるきっかけになってくれるのではないでしょうか。

新豊洲Brilliaランニングスタジアム
http://running-stadium.tokyo

(text: 朝倉 奈緒)

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テクノロジー TECHNOLOGY

体が7kgも軽くなる感覚!ウェストバッグのようなパワードスーツ「Exosuits」

Yuka Shingai

英語ではpowered exoskeleton(強化外骨格)と総称されるように、体を包む大ぶりなものが主流のパワードスーツ。今回紹介する、「Exosuits」は、そのコンパクト感や柔らかい素材から、一見するとランニングやワークアウト時に身に着けるウェストバッグのようだが、実は、足への負担を軽減してくれるパワードスーツの超進化系アイテムだ。

「Exosuitsを装着して15分もたつと、システムに手助けされているという感覚はなくなり、完全に自分で歩いているような気になります」とハーバード大学のロボットエンジニアであるDavid Perry氏は語る。

ただ、システムをシャットダウンすると、突然足が重く感じられ、いかにシステムに手助けされていたかを実感するという。その感覚は、空港などにある「歩く歩道」を降りた時のあれとよく似ているとのことだ。

Perry氏ら、研究チームは純粋な足の力だけで動かすのと、ロボットの補助を利用した場合の差異を定量化するために、Exosuitsユーザーをロードランナーに乗せ、呼吸でどれだけの酸素を消費しているかを算出しながら調査を進めた。
その結果、歩行時に9%、走行時には4%の代謝量の削減に成功。これは歩行時で16.3ポンド(約7.4kg)、走行時で12.6ポンド(約5.7kg)軽く感じるのとほぼ同等の効果があり、災害エリアのレスキュー隊員から、兵士、レジャーでハイキングを楽しむ人まで、全ての長距離歩行者・ランナーに大きく貢献するほか、病気やケガで歩行に制限のある人にとっての医療的補助にもなる。

Perry氏とハーバード大学の同僚たちは、リハビリ患者用のデバイスを商用化しているReWalk Roboticsと協業して、Exosuitsの現行モデルの60%の重量、かつ各個人の足の形や歩行にぴったり合う新バージョンの開発に乗り出している。
現段階では非常に難解とされている歩行のパーソナライゼーションをどう解消していくか、プロジェクトの動向にも注目が集まりそうだ。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/uB289EV0ABw

(text: Yuka Shingai)

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