スポーツ SPORTS

特別動画の数々がYouTubeにも!WOWOWがつくる極上のパラドキュメンタリー

平山 麻衣子

自分という人間を表現するのに、必要な事とはー パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」にはその答えがある

世界最強のパラリンピックメダリスト達の姿に迫る『WHO I AM』

IPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWの共同プロジェクト「WHO I AM」は、リオパラリンピックが開催された2016年から東京パラリンピックが開催される2020年まで5年間にわたり、毎年世界最高峰のパラアスリート達に密着するドキュメンタリーシリーズです。2016年に放送されたシーズン1では、車いすテニスの国枝慎吾選手ら、世界の金メダリスト8名が特集され話題となりました。

このプロジェクトのスタートのきっかけについて、WOWOWプロデューサーの太田慎也さんは「パラリンピックの現場を見たときに、とにかく選手たちが輝いて見えた。パラリンピックには、お互いを尊重し認め合うことやボーダーを破るといった不思議な力があると感じました」と語っています。

様々なハンディキャップやバックグラウンドを持つ選手たちですが、スポットが当てられているのは、パラアスリート達が競技中に見せる素晴らしいパフォーマンスと、その裏にある厳しいトレーニング。世界トップの彼らの姿に圧倒されます。

一方でこの番組には、彼らの日常の何気ない風景もたくさん描かれます。家族と過ごしているときの笑顔や、子ども達に競技を教える優しい眼差し。パラアスリートとしてだけでなく、ただひとりの人間として人生を楽しみ輝いている彼らの姿に、気づかされることがたくさんあります。

世界中のパラアスリート達が放つ「This is WHO I AM=これが自分だ!」という輝き。2020年に東京で活躍するであろう彼らの姿を、一足先にご覧になってみてはいかがでしょうか。

『WHO I AM』動画ページ
http://www.wowow.co.jp/documentary/whoiam/videos/

10月スタートのシーズン2情報なども発信中!
『WHO I AM』公式Twitter & Instagram
@WOWOWParalympic
#WhoIAm

(text: 平山 麻衣子)

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情熱にとりつかれた義足のスケートボーダー、クレメント・ザンニーニ

Yuka Shingai

スポーツ界の明るい未来を担う存在として、義足のスポーツ選手が年代、国籍、競技のジャンルを超えて活躍している。今回紹介するスケートボーダー、クレメント・ザンニーニもそのひとり。ショートパンツとナイキのシューズ姿で華麗に宙を舞い、目を見張るような離れ技から等身大の素顔までSNSで披露する彼はまさにミレニアル世代を代表する義足のアスリートだ。

クレメント・ザンニーニはフランス、ヴィッテル出身の23歳。生まれながらにして右脚が不自由な彼は幼少期から活発でエネルギーに満ちた子どもだった。義足を使ってスケートボードに取り組む彼の表情は、いまもずっと少年のようにひたむきでピュアそのもの。「義足も、スケートボードも僕自身の延長にあるもの」と自分に与えられたものを謳歌する姿は、とびきりチャーミングだ。

エクストリームスポーツに属するスケートボードは、とにかく身体的にも精神的にも強靭さが求められる。町行く歩行者や車にぶつかることなく、4つの車輪がついた板の上で進み続けられるようになるだけでも何カ月もの練習を要するし、急な傾斜やエスカレーターの手すりの上を滑り降りたり、階段の上からジャンプする高度なトリックを成功させるには、体に不自由あるなし、若さに関係なく、相当のスキルが必要だ。派手に転倒することも珍しくはないし、長時間のセッションの後には痛みがつきもの。日常的にひび割れた皮膚をニッパーでケアするのも欠かせない。

右脚の義足では足首を曲げることができないために、ザンニーニには物理的に不可能なトリックも少なくはないが、それでも彼は来る日も来る日も練習し続ける。

「カウチに寝転がって一日中ゲームするなんて考えられないよ、ただ僕はスケートがしたいんだ」

その練習量のヘビーさで義足が壊れてしまうこともある。それも1カ月に1回は起こるのだと言う。

「僕には限界があることも分かっている、だけどそんなことは気にしていない。僕にはスケートボードが全て、それ以外はどうでもいい」

そんな一貫したアティチュードが示すように、スケートボードへの真摯な愛情、それだけが彼をボードに向かわせる。

「自分自身をロールモデルだなんて思わないよ、好きなことをやっているだけ。それだけのことさ」とあくまでも飄々と語る彼の言葉には勇気やくじけない心、しなやかさが秘められている。

スケードボードだけではなく、エクストリームスポーツ界のこれからを照らす存在として、ザンニーニの活躍に期待したい。

[TOP動画引用元:https://www.youtube.com

(text: Yuka Shingai)

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