テクノロジー TECHNOLOGY

ボルタリングとARが出会った!新感覚アミューズメントを有明で体験

HERO X 編集部

映像と現実世界の融合でボルダリングがゲーム感覚で楽しめる「ARボルダリング」のスタジオが東京はじめ日本全国でオープンしはじめている。ボルダリングは来年開催される東京オリンピックでも新種目として登場するスポーツクライミングの一種。比較的低めの壁で行われる競技のため、クライミング初心者でも気軽に楽しめるスポーツとして、国内でも多くのボルダリングジムが開設されている。そして、そのボルダリングにテクノロジーを加えてよりアミューズメント性を持たせたのが「ARボルダリング」。プレイヤーとの対抗戦などゲーム感覚で遊べるため、今後、大人から子どもまで楽しめるアトラクションとして人気が高まりそうだ。

ARとボルダリングを融合したこのアミューズメントはフィンランドで開発され、すでに世界40か国以上で展開。ボルダリングの壁と、プレイする人の動きなどをセンサーを使って解析、プロジェクターでさまざまなアクティビティコンテンツを映写することで新しいクライミング体験を提供するシステムだ。

新しくARボルダリング施設の展開を発表したのはKNT-CTホールディングス株式会社。東京、埼玉で店舗展開するVILLARS株式会社(以下VILLARS)と業務提携し、ARボルダリングシステムをVILLARSに提供、その管理・運営業務を委託する。

同社が手掛けるARボルダリング施設では、エアホッケーとボルダリングを組み合わせた2人用のゲームや、壁にどんどん出現するコウモリをアタックするボルダリング版モグラたたきのようなスピードクライミングゲームなど、6つのコンテンツが楽しめるという。ゲームはクラウドサービスで全てが管理されており、新しいゲームが随時アップデートされていく予定だ。

東京ではこの2月から有明のダイワロイヤルホテル内 VILLARS climbing有明で営業を開始、子どもから大人まで楽しめる新感覚アトラクションとしてオープンした。運動が苦手という人でもこれならば、ゲーム感覚で体を動かすことができそう。ゲームによって自然と体を動かすことに繋がるとは、今後はウェルネス目線でも活用に期待が高まりそうだ。

VILLARS climbing有明
https://villars.jp/ariake

(text: HERO X 編集部)

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テクノロジー TECHNOLOGY

傷の治りが大幅に早まる!?電気絆創膏の実用化が、いよいよ見えてきた

長谷川茂雄

日常生活で負った傷をケアするためのもっともポピュラーな創傷被覆材といえば、絆創膏だろう。傷口を衛生的に保護することで、治癒を促す。ウィスコンシン大学マディソン校では、老若男女が日々お世話になっているこの絆創膏に、電気パルスを流すことで治癒を早めるという画期的な研究を進めている。このほど発表された研究成果では、マウスでの実験で傷口の治癒までの時間が大幅に短縮されたという。今後、人への実用が可能となれば、誰もが“電気絆創膏”をつける未来が来るかもしれない。


日々の生活のなかで、不注意で怪我をしたり体を擦りむいたりしたときには、応急処置として誰もが絆創膏を利用する。傷口が外的な刺激に触れないよう衛生的に保護することで、治癒を待つのが一般的だ。しかし、ウィスコンシン大学マディソン校の研究チームが開発を進めている絆創膏は、電気を流し治癒を促進するものだという。電気刺激を与えることで傷の刺激が早まることは以前から知られているが、どうしても大掛かりな装置が必要となるため、しかるべき環境が整った病院への通院が必要だった。

今回の研究で用いられたのは、PET製のバンドに銅とPTFE(テフロン)を貼り合わせたナノ発電機(NG)。ラットの呼吸によって生じた筋肉の動きを1Hz(ヘルツ)の交流電力に変換し、金の電極を通じて絆創膏に電気パルスを流す。

絆創膏に流れる電気パルスは、皮膚などの組織にダメージを与える危険性もない。一般家庭で当たり前に使われる日がくるかもしれない。[引用元:https://news.wisc.edu

その結果、NGを使用しない対照群では、0.4×0.4cmの皮膚全体に達する傷が閉じるまで12日かかったのに対して、NGを使用した場合は、3日だった。また、電流による組織へのダメージも認められなかったという。レーザーによる治療では、同様の傷が閉じるまでに7日を要するため、NGを使用する手法で傷の治療を大幅に早める効果は実証できた。

ウィスコンシン大学マディソン校の研究チーム。[引用元:https://news.wisc.edu

線維芽細胞の培養実験によると、NGに接続した場合には、線維芽細胞の生存可能性が高まり、電界に沿って線維芽細胞への分化が進む現象も確認されているという。それらが傷の治癒を早める要因のひとつとなっているのかもしれない。安全性も高く、不快感もない電気パルスを使用した絆創膏。人への実用が本格化すれば、どうしても傷を早く直したい時に、電気絆創膏を使うという選択肢が生まれる。そんな未来はもう目の前まで迫っている。

[TOP画像引用元:https://news.wisc.edu/

(text: 長谷川茂雄)

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