テクノロジー TECHNOLOGY

ゲーム感覚のエクササイズで認知能力もアップ!デンマーク発「モトタイル」

Yuka Shingai

点灯したタイルを踏むとライトが消える、タイルを踏むと音が鳴る…指示に合わせて頭と体を動かす様子は、まるで懐かしのパーティゲーム、ツイスターにも見える。今回ご紹介する「モトタイル」は福祉国家デンマークで生まれた、遊びとロボット工学が融合した連動タイルだ。

使い方は極めてシンプル。10枚のタイルを床に敷いて電源をオン。付属のタブレットからゲームを選べば準備完了だ。タイルは繋げてもバラバラにしてもいいし、好きな形にアレンジすることができる。ゲームの種類は難易度や時間、プレイする人数別で豊富に揃っており、老若男女問わずすべての人が楽しむことができる。

エクササイズの記録は毎回タブレットに蓄積されていくので、前回のプレイと結果を比較することも可能。エクササイズを継続するモチベーションのカギにもなる。

頭と体を同時に動かすデュアルタスクエクササイズは、空間認知力と判断力の向上に効果があると実証済み。特に高齢者は短時間のエクササイズでも、筋力、柔軟性などの身体的能力に加えて、場所や異なる色を見分ける能力といった認知課題の正答率がアップするというデータも出ており、デンマーク国内ではデイケアセンターやリハビリセンター、フィットネスクラブや病院にも導入されるほど普及しているとのことだ。

テレビゲームを使うエクササイズは画面を眺めていると疲れてしまうこともあるが、こちらはタイルだけに集中すればいいので、手軽に楽しむことができそう。

「モトタイル」は、日本国内の介護施設などでもすでに導入されているようで、これから身近な遊び道具に進化していくかもしれない。

[TOP動画引用元: https://youtu.be/K8jBmyHS_oQ

(text: Yuka Shingai)

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Uber、ライドシェアから自動運転まで…注目のキーワード『MaaS』って知ってる?

Yuka Shingai

世界中の自動車業界、交通サービス業界に新しい波が巻き起こっている。『MaaS(マース)』=Mobility as a Service、すなわち「サービスとしてのモビリティ」は2019年、ビジネスにおける最重要キーワードのひとつとなることは確実だ。

国土交通政策研究所によると、MaaS とは、ICT を活用して交通をクラウド化し、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を ひとつのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念を指す。交通手段やルートの検索、運賃の決済に至るまでスマートフォンの専用アプリで完結するものが主である。

MaaSの事例として最も認知度が高いと思われるのが、自動車配車プラットフォーム『Uber (ウーバー)』。日本では法規制のため、まだ広く浸透はしていないが、タクシーをしのぐ勢いで市場のシェアを獲得している国もあるほどだ。乗車する前からルートや料金が明確になっている、乗車後にドライバーに評価をつけられるなど、アプリの手軽さや利便性がウケているまさに MaaS の代表格。

Uber のほか、東南アジア諸国での最大手である Grab 、欧州で支持を受ける Gett など競合サービスも世界中で拡大している。私たちの生活にかなり身近になってきたカーシェア、バイクシェアも MaaS のひとつ。最短30分から利用できるサービスが多く、シェアリングエコノミーの筆頭として成長を続けている市場だ。

また、注目を集めるのは、「CREW」「nori-na」のようなライドシェアサービス。誰かを「乗せたい」、誰かの車に「乗りたい」をマッチングすることで、交通の便が悪いエリアでの移動や、イベント、野外フェスなど遠方へのお出かけにも活用ができる。

このほか、現在各所で開発が進んでいる自動運転も MaaS の普及を語る上で欠かせない存在。マイカーの所有が減少傾向にあり、「車離れ」と言われる時代において、MaaS が秘める無限の可能性に期待したい。

(text: Yuka Shingai)

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