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車いすボクシングが熱い!世界18カ国で広まる新スポーツ

岸 由利子 | Yuriko Kishi

車いすとボクシング。一見すると、何の接点もないように思えるかもしれない。だが今、この二つを掛け合わせた「車いすボクシング」なる新たなスポーツが、英国を中心に世界各地でじわじわと広まりつつある。

英国初の車いすボクサー、ポール・ロビンソン選手(右)とフィル・ボウスフィールド選手
引用元:https://abology.org/ ABO(Adaptive Boxing Organization)

スポーツが好きで障がいを持つ人のために、トレーニングを受けたり、試合に出る機会を創出したい。その想いと共に立ち上がったのが、英国コヴェントリーでスポーツコーチを務めるコリン・ウッド氏。2006年に創立した非営利組織「The Wheeled Warriors Boxing Organisation(WWBO)」を母体に、車いすボクシングを世界に広めるためのさまざまな活動を行ってきた。

創立からの数年間は、中々思うようにいかず、苦戦していたが、イングランド・ボクシングから招待を受け、リバプールで開催されたナショナル・ファイナルに出場するなど、近年は好機に恵まれている。同イベントで闘う車いすボクサーたちは、会場にいた5000人の観客を沸かせただけでなく、その試合の様子は、国営放送によっても大きく報道されたことで、認知度も格段に上がった。

2016年4月30日にBBC Sportが行ったインタビューで、英国初の車いすボクサーの一人、ポール・ロビンソン選手は次のようにコメントしている。「イングランド・ボクシングは、私たちを次のレベルに押し上げてくれた。パラボクシングのイベント企画についても、すでに話し合いが行われている」。現在、ギリシャ、ブラジル、米国、カナダなど約18カ国が、WWBOに国際組織として加わる意向で、話し合いを重ねている最中だという。

WWBOの創立者、コリン・ウッド氏(左から2番目)
引用元:https://abology.org/ ABO(Adaptive Boxing Organization)

今後、ウッド氏が率いるWWBOが目指すのは、車いすボクシングがパラリンピックの正式競技として認められること。国際パラリンピック委員会広報部長のクレイグ・スペンス氏は「このスポーツが、何を提供できるかに興味がある」と前向きな姿勢を見せる一方、こうも話している。「(車いすボクシングというスポーツを)今後、どのように前進させていくのかについて、明確な計画の提示が必要です。(パラリンピックの正式競技として検討するためには)少なくとも4大陸の32カ国で広く、定期的に行われることが必須です」。

「その野望を達成できるのは、最速でも2024年」と慎重なウッド氏に対し、「それを達成するために、車いすボクシングは世界レベルで成長を続けていくことができると確信しています」とロビンソン選手は自信満々でコメント。ボクサーたちの熱い闘魂が奇跡を起こす日は、近いのかもしれない。

[TOP動画引用元]https://youtu.be/9W43CjUjzdc

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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選手を直に応援できちゃう!すごいサイトが展開中。パラの支援はamazonへGO

HERO X 編集部

いよいよ、1年後に迫った2020東京パラリンピック。パラアスリートを起用したCMや、ポスターを見かける頻度も上がってきた。各試合ごとに選手を直接応援に行くことはもちろん彼らにとって大きな力となるだろうが、「会場に行けないけれども応援したい!」という人にとって格好の仕組みをアマゾンジャパンが提供している。その名もズバリ、「アスリート応援プロジェクト」。特設サイトを通して選手が欲しいものをリストアップ、支援したいと思う人が購入ボタンを押せば、直接選手たちに届く仕組みだ。テーピングからプロテインドリンク、iPhoneなど、リクエストには彼らがリアルに欲しい物が並んでいる。

サイトではパラスポーツ、健常者スポーツ双方の選手のリクエストを見ることができる。[引用元:https://www.amazon.co.jp

数年前から始動したこのプロジェクト。現在はパラアスリートを含む28人の選手たちがリクエストを上げている。こうしたほしい物リストを作り、身近な人にプレゼントしてもらうという習慣は海外では珍しくない。例えば、誕生日や結婚式にWishリストを挙げて、プレゼントしてもらう方式が昔からあるのだ。アメリカでは、新郎新婦が新生活でほしいものをリスト化、参列者はその中から自分が贈る品を選び、当日お祝いのカードと共に持参する習慣がある。最近では合理化が進み、ネット上にリストをアップ、ゲストはリストからネット通販で注文し、配達してもらうというのが一般化している。アマゾンジャパンが開設した「アスリート応援プロジェクト」はまさにそのアスリート版。リストの横には「遠征で使いたいのであったらすごく嬉しいです!」など、なぜその品が欲しいのかを選手本人がコメントしている。

ほしいものが本当にリアル!
使う姿を思わず想像

車いすフェンシングの藤田道宣選手のページを覗いてみると、「ジョンソン&ジョンソンコーチ38㎜×13.7m」 のテーピング32巻のボックスと、「ニューアクティビティ腰サポート」が載っていた。どちらも優先度は「高」となっており、希望数も書かれている。腰サポーターは希望2に対して所有はゼロ。皆さんからのサポートを絶賛受付中というわけだ。

2003年に設立された北海道初のウィルチェアーラグビーチーム「北海道T×TBigDippers」は、タイヤのパンクに備えて車いすのタイヤのチューブ「SCHWALBE(シュワルベ) 【正規品】24×1.50/2.50用チューブ 米式 40㎜バルブ 10AV」などをご所望中だ。コメント欄には「コンタクトスポーツなのでタイヤのパンクは日常茶飯事です。パンク修理するのですがすぐにダメになってしまいます。」と、希望理由が書かれていた。専用のグローブもリスト入り。リアルに欲しい品は選手や競技団体それぞれに違いがある。

テーピングやプロテインなどのアイテムは、ノーハンディキャップでスポーツを楽しむ人にとっても必要なものだろう。トップアスリートご愛用の品となれば、それだけ素晴らしいアイテムという証しとも捉えられる。何を買おうか迷った時に彼らがどんなものを使っているのかを参考にするためにサイトを覗くという使い方もできそうだ。

アスリート応援プロジェクトWEBサイト

(text: HERO X 編集部)

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