テクノロジー TECHNOLOGY

ベッドの上で、行きたい場所へ。完全オーダーメイドのVR映像サービス「360VR omoieizo」

HERO X 編集部

病気やケガで外出が出来ない日々が長引くと、窓から見える同じ景色にうんざりしてしまうことがある。体が弱っている時だからこそ、気持ちだけでも晴らしたいもの。せめて、外の景色が見られたのなら…。そんな思いを汲んだサービスがはじまっている。

最新の映像技術と VR を組み合わせ、お散歩気分が味わえるサービスの提供を開始したのは株式会社東地開発・omoieizo事業部。主に終活や人生の終末期をサポートする企業・医療、老人施設をはじめ、個人に向けて完全オーダーメイドの映像を使った VR外出疑似体験サービスをはじめている。全天球を撮影できる専用カメラにて撮影した動画や写真映像を活用し、VRヘッドセットを使うことで視聴者は景色の中に入り込んだような感覚を味わえるのがこのサービス。病室や自宅にいながらにして、まるで現地を訪れたかのような体験をすることができるのだ。

利用者は見たい景色をオーダーするだけ。同社の自社カメラマンが実際に現地に赴き撮影し、VR視聴できるよう加工をしてくれ、視聴機器と共にご希望の場所へ届けてくれる。同社はこれまで、VR映像を使った観光PR事業などを展開してきた。ここで培った技術を基に、患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献しようとこのサービスを発案、展開をはじめている。個人向け完全オーダーメイドのVR映像サービスは業界でも珍しい。終活や終末医療を迎える人を対象と謳われているが、なにも“冥途の土産”的な使い方にこだわる必要はない。これから再起をかける人にとっても、家族との思い出の場所、行きたかったあの場所の映像を見ることは、気持ちの元気を取りもどすきっかけにもなる。また、復活への原動力となることもあるだろう。力を無くしかけている患者を励ます意味でも利用価値はありそうだ。詳しくは同社HPへ https://omoieizo.jp/

(text: HERO X 編集部)

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テクノロジー TECHNOLOGY

表情で動きを制御。インテルがAI車いす「The Wheelie 7」を開発

Yuka Shingai

HERO Xでも以前紹介した、顔の表情で操作ができる車いす “The Wheelie”が更に進化を遂げて戻ってきた。顔認識に使われていたボディセンサーに取って代わったのは、今日のテクノロジーを語る上で欠かせないAIだ。

インテルが “The Wheelie” を生み出したブラジル、サンパウロのHOOBOX Roboticsと共同開発した “The Wheelie 7” では、3D IntelR® RealSense™ デプスカメラ SR300で捉えられた顔の表情が、リアルタイムのAIのアルゴリズムで処理され、いすを制御するデータをストリーミングする。

[引用元:http://www.hoo-box.com/

このシステムを利用すると微笑む、キスするように唇を尖らせる、眉を上げるなど顔の表情を変えることで前に進む、回転する、停止するなど車いすをコントロールすることが可能になり、指での操作が不要となる。現在、四肢麻痺や筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者、高齢者約60名を対象にテストしている段階だ。

[引用元:hhttp://www.hoo-box.com/

現在アメリカ国内には、せき髄を損傷している人が約28万8000人、更に毎年1万7700人の新しい患者が増加している。彼らにとって身体的な可動性はQOLを左右する大きな要因であることも研究結果から導き出されているようだ。

車いすの新製品が数々生み出される中で、操作が楽であるかどうかは意外と語られていなかった部分かもしれないが、本製品は車いす市場に更なる変革を促してくれそうだ。

[画像引用元:http://www.hoo-box.com/
[TOP動画引用元:https://www.youtube.com/watch?time_continue=51&v=okr-JY98iec

(text: Yuka Shingai)

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