テクノロジー TECHNOLOGY

太陽光で発電し暗闇で発光!「Vollebak」がアパレルで創造する人間の可能性

Yuka Shingai

近年、アスレジャーと呼ばれるトレンドに後押しされ、スポーツブランドやアウトドアブランドのアイテムを日常的に取り入れたスタイルを目にすることが増えた。双子の兄弟、Nick Tidball と Steve Tidball が手がける英国発のスタートアップ「Vollebak」はデザイナーでもあり、アスリートでもある彼らの知見とアイデアが詰まった、一癖も二癖もあるアイテムばかりだ。

生物工学を用いた「Vollebak」のアパレル開発は Graphene Jacket からスタートした。

グラファイト(石墨、黒鉛。鉛筆の芯などに使われる素材)の単一層であるグラフェンで表面をコーティングしたこのジャケットは保温性や耐水性も抜群、汗をかいてもグラファイトを通して蒸発し、着用していると体温を常にベストな状態に保ってくれる。

370グラムと非常に軽量で過酷なアウトドアシーンでも活躍してくれそうだし、素材を活かしたマットなブラックやスリムなシルエットで、デザイン性も過不足なしだ。

TIME誌の2018年版 Best Inventions をはじめとする数々の賞に輝いた Solar Charged Jacketは太陽光や蛍光灯に数分かざすだけで蓄電でき、暗がりの中、スマホのライトなどで照らせば発光する画期的な代物。夜間のランニングやサイクリング、登山などで着用すれば、他者からの視認性も上がる。230グラムと Graphene Jacket よりも更に軽量でパッカブルなので、防災グッズとしても活用できそうだ。

このほかに鋼よりも丈夫なカーボン繊維でできたTシャツに、携帯電話や iPod を収納できる内ポケットや通気口が搭載され、かぶるだけでリラクゼーション効果が期待できるパーカーなど、イノベーティブなプロダクトを次々に世に送り出している「Vollebak」。

「この地球上で最も格好良い、筋金入りの奴らのための服を作っているんだ」と語るように、Tidball 兄弟が生み出しているものはアパレル製品ではなく、人間のさらなる可能性かもしれない。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/XyzA_EvKBlQ

(text: Yuka Shingai)

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Uber、ライドシェアから自動運転まで…注目のキーワード『MaaS』って知ってる?

Yuka Shingai

世界中の自動車業界、交通サービス業界に新しい波が巻き起こっている。『MaaS(マース)』=Mobility as a Service、すなわち「サービスとしてのモビリティ」は2019年、ビジネスにおける最重要キーワードのひとつとなることは確実だ。

国土交通政策研究所によると、MaaS とは、ICT を活用して交通をクラウド化し、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を ひとつのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念を指す。交通手段やルートの検索、運賃の決済に至るまでスマートフォンの専用アプリで完結するものが主である。

MaaSの事例として最も認知度が高いと思われるのが、自動車配車プラットフォーム『Uber (ウーバー)』。日本では法規制のため、まだ広く浸透はしていないが、タクシーをしのぐ勢いで市場のシェアを獲得している国もあるほどだ。乗車する前からルートや料金が明確になっている、乗車後にドライバーに評価をつけられるなど、アプリの手軽さや利便性がウケているまさに MaaS の代表格。

Uber のほか、東南アジア諸国での最大手である Grab 、欧州で支持を受ける Gett など競合サービスも世界中で拡大している。私たちの生活にかなり身近になってきたカーシェア、バイクシェアも MaaS のひとつ。最短30分から利用できるサービスが多く、シェアリングエコノミーの筆頭として成長を続けている市場だ。

また、注目を集めるのは、「CREW」「nori-na」のようなライドシェアサービス。誰かを「乗せたい」、誰かの車に「乗りたい」をマッチングすることで、交通の便が悪いエリアでの移動や、イベント、野外フェスなど遠方へのお出かけにも活用ができる。

このほか、現在各所で開発が進んでいる自動運転も MaaS の普及を語る上で欠かせない存在。マイカーの所有が減少傾向にあり、「車離れ」と言われる時代において、MaaS が秘める無限の可能性に期待したい。

(text: Yuka Shingai)

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