スポーツ SPORTS

世界でたった1人の女性片腕クライマー“Sianagh Gallagher”

小泉 恵里

シアナ・ギャラガーは現在20歳のクライミング選手。イギリス代表チームのキャプテンを務めています。彼女が特別なのは、生まれつき左手と左肩がないところ。

シアナが初めてクライミングと出会ったのは10歳の時。小学校のクライミングクラブでトライしてみたら、たちまち夢中になったそうです。その後、高校に進むと数々の国内大会に出場し、さらに16歳で世界大会に初出場して3位に入賞、その後数々の大会で活躍しています。

健常者のクライミングのルールは、常に手か足のうち3点を壁につけていることですが、片腕のシアナの場合は2点しかつけていられません。クライミングを始めた当初は、ルールも分からずコツも掴めなかったため、自分らしい登り方を極めるのに2〜3年かかったといいます。彼女が最も影響を受けたのは、世界的に有名なボルダラーShauna Coxseyの登り方。その他のプロクライマーの動きも研究したり、友人のクライマーと競ったりして技を磨いていきました。

パラクライマーの中でも、彼女のような片腕の選手は珍しく、女性はシエナたった1人。クライミングによって世界中の人に出会い様々な経験をするチャンスをも得たと嬉しそうに話している。クライミングだけではなく、ドローイングもプロ並みの腕前だし、スケボーもできれば、もちろん靴の紐をチョウチョ結びすることもできる。

いつかクライミングがパラオリンピック種目になったら、出場して金メダルをとることが夢だと語るシアナ、今後は彼女のような片腕クライマーが続々と出てくることでしょう。

(text: 小泉 恵里)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

RECOMMEND あなたへのおすすめ

スポーツ SPORTS

荒れ果てた土地がエクストリームな「遊び場」になる!日産のNEWプロジェクト始動

平山 麻衣子

エクストリームスポーツは極端な状況下で行われ、その速さや高さプレイヤーの技術を競い合うスポーツの総称。日産自動車株式会社は、日本中の様々なスポットをエクストリーマー(=エクストリームスポーツのプレイヤー)のための「遊び場」へと変えていくプロジェクトを始動した。

夏のボブスレーコースを遊びつくせ「THE MONSTER PARK」

長野市ボブスレー・リュージュパーク(愛称「スパイラル」)は、日本で唯一のボブスレーコース。アジア最大規模のボブスレーコースでありながら、施設の老朽化や多額の維持管理費のために来年度以降は製氷を行わないことが2017年4月に長野市より発表された。この「スパイラル」を利用して企画されたのが、「THE PLAY LIST」の第一弾「THE MONSTER PARK PRODUCED BY NISSAN X-TRAIL」だ。日本各地から集まったエクストリームスポーツのプレイヤー約150名が、全長1,700mのコースを駆け抜けた。そり競技以外でコースを使うのは今回が初めての試みだという。参加者からは好評で、今後もイベントの開催を期待する声もあがっている。

日本中に眠る遊び場を求めて


日産自動車がエクストリームスポーツのプレイヤーを対象に行った調査
は、エクストリームスポーツをプレイできる場所が「足りない」「かなり足りない」との回答が94%にも登ったこうした結果を背景に、THE PLAY LIST」では、エクストリームスポーツに使用できる施設や土地を自治体や施設オーナー、一般からも募集している。応募できる場所は使われていない施設や、荒れ果てた土地などどんな場所でも問わないという。候補地は、安全面やエクストリームスポーツとの親和性などが精査され、その場所の「遊び場」化に向けたサポートが行われる。人々の記憶から忘れられていく場所が生まれ変わり、次世代への遊び場へと生まれ変わらせるこのプロジェクトの今後に注目したい。

<参考>
http://www.nissan.co.jp/SP/X-TRAIL/THEPLAYLIST/

(text: 平山 麻衣子)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

PICK UP 注目記事

CATEGORY カテゴリー