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車いすのままピットイン!そのまま運転できる「Elbee」

HERO X 編集部

誰にも気兼ねなく長距離を移動できるのは、車いすユーザー誰もが夢見ることだろう。そんな夢をかなえてくれる「Elbee」がフランスやイタリアなどで販売されている。まるでアニメのように車の前方がパカッと開き、車いすごと乗車できる画期的な車「Elbee」は障がい者にアクティブな日常を与えてくれる。

開発したのはチェコに本社を置くElbee Mobility s.r.o. 。障がい者の自立した生活をかなえたいとの思いから開発がはじまり、3年がかりで完成した「Elbee」は、現在、チェコ、フランス、イタリア、イギリス、スイスで販売がはじまり、多くの車いすユーザーに笑顔をもたらしている。

バスや電車のバリアフリー化が進み、日本でも、車いすのままバスに乗ったり、電車に乗ることはできるようになった。が、しかし、乗るには必ず誰かの手助けが必要だ。例えばバス。一部の整備がされてないバスでは、乗り込むためのスロープはいまだに人力で引っ張り出す仕組みのため、運転手が一度バスから降りて、作業をしなければならない。人が多く乗るバス停では、他の人を待たせることになり、「迷惑をかけたくない」との思いから外出をあきらめてしまう障がい者は少なくない。

だが、この「Elbee」なら、誰の助けを借りることなく乗車が可能だ。車体は全長2,479mm。最高時速は80キロ。燃費は100キロあたり4.5リットルと低燃費に抑えられている。乗り込むときに必要なスロープも自動で出てくるため、車いすユーザーはボタン一つでそのまま乗り込むことができる。残念ながら日本にはまだ導入の予定はないというが、こうした技術は国内にもあるはず。日本発のこうした車が発売されることを期待しよう。

 [TOP動画引用元: https://www.elbeemobility.com/

(text: HERO X 編集部)

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できなかったことが、できる。実用性を突きつめた究極の義指

中村竜也 -R.G.C

我々が日常生活の中で行う、掴む、摘む、持ち上げるといった指を必要とする動き。この当たり前の動作が、1本ならまだしも5本すべて指を失った人たちからすると、不可能に近い大きな壁となってしまう。その悩みを解決すべく、欠損した指を隠すために装着する代替え品的な義指では到底実現できなかった、それらの動作を可能とした優れものが、どうやら登場したようだ。

補うだけではない、高いレベルでの実用性ある動きを実現

身体の欠損部位を人工物で補うことを主に言い、義肢やインプラント、人工臓器などがその代表例である “補綴(ほてつ)”という言葉をご存知だろうか。パラリンピック選手が、オリンピック選手の記録を上回るなど、10年前では想像もできなかったことが現実となっている裏には、その分野の目覚ましい技術の発達があるからだ。

そして今、ある意味、今まで不可能と思われていたことを可能とした、ものすごい製品が話題を呼んでいる。究極の義指 “The MCPDriver™ (https://www.npdevices.com/mcpdriver)” である。この優れものを開発したのは、アメリカを拠点に義指の開発をする企業 “NAKED PROSTHETICS” 社。高靭性、耐薬品性、耐摩耗性を備えた “ナイロン12” と、工業的に最も優れた素材のひとつである “スチール” を素材に採用することで、強度と繊細な動きを同時に手に入れた。ムービーを見ていただけば分かるが、この唯一無二の完成度は秀逸すぎると言わざるを得ない。

本来実現することの難しかった人間の関節の動きを補助することで、一般生活で必要とするほとんどの動作をカバーしてくれる。これさえあれば、たとえ5本全ての指を失っていたとしても、苦なく一般的な生活が送れるというわけだ。しかも、“The MCPDriver™” の製作に必要な情報が彼らの手に届いてからわずか、4~6週間で完成するというスピードも、これからの時代には最も求められるところ。

このような製品が実際に存在することを、必要とすべき方たちにまだまだ伝わっていない現状がある。そう思った時、もっと手軽に入手できる情報として広く提供することがHERO Xの使命なのだとあらためて感じさせられた。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/UGriTgS4078

(text: 中村竜也 -R.G.C)

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