コラボ COLLABORATION

まるでアクセサリー!光で雰囲気を変えられる 激カッコイイ車いす

HERO X 編集部

HERO X編集長対談(http://hero-x.jp/article/9822/)がきっかけで浮上した地下アイドル『仮面女子』メンバー、猪狩ともかさんのステージ用車いす改造計画。チームHERO Xが手がけたとびきりカッコイイ車いすがついに完成の時を迎えた。

地下最強アイドルの車いすを、
デザイン最強HERO Xチームが大改造

地下最強の称号を持つ地下アイドルグループ『仮面女子』。メンバーの1人、猪狩ともかさんは突風により倒れた看板の下敷きになったことがきっかけで、車いすユーザーとなった。そんな彼女のためにステージ用車いすをプレゼントした武井壮さん。ところが、毎ステージの激しいライブで酷使したためか、光るはずの部分が所々光らなくなっていました。そんな話しがHERO X編集長対談で出たことをきっかけに始まった猪狩ともかステージ用車いす改造計画。株式会社RDSのデザイナーチームとエンジニアチームが力を合わせてモデルチェンジを施した車いすがついに完成の時を迎えた。

ベースになったのは日本車椅子バスケットボール連盟のオフィシャルパートナーを務める松永製作所が作っているバスケットボール用車いすだ。激しいぶつかり合いにも耐えられるよう、前面部分に車のようにバンパーが設けられている他、両サイドのメインの車輪も通常の車いすと比べ、少し斜めに設計されているのが特徴だ。また、機敏な動きに対応するため、丈夫なフレームの後端にも小型キャスターを装備し、転倒を防いでいる。

改造前の猪狩さんモデル。

猪狩さんが使いやすいように、背面には通常のバスケ車では見られない介助用のハンドルが取り付けられているほか、電源用バッテリーを搭載するため、シート下には電装品を納める箱も取り付けられていた。シートの高さもステージでの見栄えを考慮して、高めに設置されている。こうしたカスタマイズが施されていた松永製の車いすをベースに改造計画は始まった。

猪狩さんから出ていた希望は「ヘアアクセサリーのように、その日の服に合わせて雰囲気を変えられる車いすにしたい!」というもの。アイドルである猪狩さんは曲によって衣装が替わるため、衣装に合わせて雰囲気を変えたいというオーダーだ。HERO Xは“誰もが乗りたくなる車いす”を目指して車いすWF01を手がけた株式会社RDSのデザインチーム、エンジニアチームを招集、猪狩ともかモデル車いすの改造に取りかかった。

株式会社RDSが開発した車いす『RDS WF01』

チームRDS プロダクトデザイナー
小西哲也が魔法をかけた車いす

デザインを担当したのはチームRDSでプロダクトデザインを担当する小西哲也氏だ。前面に突き出したバンパーとレッグサポート部分にカバーを装着、また、むき出しになっていたメイン車輪の骨組み部分はホイールカバーを付けることで大きく変化させた。

ホイールカバーはバスケ車やラグビー車など、激しくハンドリム操作をするスポーツ用車いすの他、電動アシスト車いすで指のケガを防止する目的で付けられはじめたものなのだが、最近ではファッションとして、いろいろな柄のものを日常用車いすにつける人も出てきている。しかし、今回は電飾を車体に付けて色の変化を見せたいため、既製のホイールカバーは使わずに1から製作することに。光が映えてくれるように調光の出具合も考えながらデザイン作業は進められていった。しかし、はじめての試みに失敗はつきもの。最初の試作品は、カバー全体から光が漏れてしまう結果に。試作を繰り返し、ようやくたどり着いたのがこのカバーだ。

激変した車いすに「大満足です!」と仮面姿で乗ってくれた猪狩さん

仮面女子のカラーや雰囲気に合わせて色はマットな黒をチョイス。塗料だけでなく、カバーの素材選びも慎重を期したと言う。製作を手がけたRDS中村耕太氏は「ホイールカバーで車輪の重量が増すと、車いすの機敏さが大きく損なわれてしまう。軽くて万が一の破損時にも修理が気軽にできるように内部構造に気を使いました。重量を気にするところなどは、レーシングカーの開発と繋がるところがあります」と、今回の改造に対するこだわりを聞かせてくれた。

猪狩さんのオーダーを最大限に叶えるため、もともと電飾の色も遠隔操作で変えられる仕様だったが、発光色がさらに際立つように工夫した。猪狩ともかモデルの完成は、誰もが乗りたくなる車いすへ向けて、手軽にできるカスタマイズ化の流れを引き起こすきっかけとなるのだろうか。猪狩さんのこれからの活躍と共に今後も注目していきたい。

(text: HERO X 編集部)

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SusHi Tech Tokyo 2024 祭りの主役の山車も進化!?創業160年超の宮本卯之助商店×RDSの「ど凄い」山車

HERO X 編集部

祭礼具の製造販売や修理・復元などを手掛ける株式会社宮本卯之助商店(代表:宮本芳彦氏)と株式会社RDSが、伝統とテクノロジーを融合した次世代の山車を開発。2024年4月27日に開幕する「SusHi Tech Tokyo 2024」で展示される。

神輿や山車、太鼓、衣装まで、
祭や伝統芸能に関するあらゆる品を扱う宮本卯之助商店

宮本卯之助商店は文久元年(1861年)に創業し、現在の代表・宮本芳彦氏は8代目となる。太鼓の製造販売から始まって以来、160年以上もの間、祭や伝統芸能に関する製品の製造や販売を続けてきた歴史ある企業だ。

大正時代から皇室のさまざまな儀式に使用する楽器一式をおさめるなど宮内庁御用達であり、歌舞伎座、国立劇場、国立能楽堂でも同社の製品が使われている。昭和39年に行われた東京オリンピックの開会式で使われた火焔太鼓一式を提供したのも宮本卯之助商店。さらに平成になると浅草神社の例大祭「三社祭」の主役である本神輿の修復を手がけるなど、日本の伝統芸能と祭の歴史を紡いできた。

そんな長い歴史のある宮本卯之助商店だが、近年は新たな取り組みにも挑戦している。

和太鼓の演奏レッスンを行う和太鼓スクール「HIBIKUS」の運営を始め、アメリカ支社「kaDON」も設立、アーティストとともに舞台を展開する和楽器エンターテイメント「いやさかプロジェクト」なども生み出している。

山車をEV化?
2050年の東京の祭を彩る次世代の山車

少子高齢化により、地域の祭の維持が困難になってきている日本。足腰が弱った高齢者には従来の山車や神輿を担ぐのは難しい。そこで今回、次世代型の山車として作られたのが今回登場する山車。車体の部分をEV化し、少ない負担で運行できるだけでなく、2050年の東京の祭を盛り上げるためのさまざまなアイディアが詰め込まれた。

SusHi Tech Tokyo 2024とは

“Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo”
東京発の持続可能な新しい価値の創造を見出し、推進するプロジェクトで「グローバルスタートアップ プログラム」「シティ・リーダーズ プログラム」「ショーケース プログラム」の3つのプログラムで構成されている。有明アリーナ、日本科学未来館、シンボルプロムナード公園、海の森エリアを会場とする「ショーケース プログラム」では、最先端技術を活用した体験型展示が用意され、さまざまな課題が解決された2050年の東京の姿、そして可能性に触れられる。
この新時代の山車について、宮本社長が語るPODCAST番組はこちら↓↓↓
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PODCASTプログラム #HEROQUEST はニッポン放送PODCAST STATIONで無料配信中

未来の社会をデザインするHEROを迎える【聴く冒険プログラム】。
今回からは「HEROQUEST -Sushi Tech Tokyo 2024 edition」。
4月27日・土曜日から5月26日・日曜日まで東京ベイエリアを中心に行われる
Sushi Tech Tokyo 2024ショーケースプログラム に注目。
Sushi Tech Tokyo で描かれる 2050年の東京の未来を冒険していきます。

第3弾となる今回は、神輿・太鼓・山車・獅子舞用品など、
祭礼具の製造販売や修理、復元などを手掛ける
宮本卯之助商店・代表、宮本芳彦さんをお迎えします。
創業文久元年(1861年)!歴史と伝統を紡いできた宮本卯之助商店が
2050年の「未来の祭」をデザインする?!
好奇心と創造力が高まる冒険です!ぜひご参加ください♪

Suhi Tech Tokyo 2024は、
4月27日・土曜日から5月26日・日曜日まで
東京ベイエリアを中心に開催されます。
詳しい情報はオフィシャルWEBサイトをチェックしてください。

https://zip-fm.podcast.sonicbowl.cloud/podcast/46407779-eadd-49f1-9d5c-bbde346ddb7c/

<ゲストプロフィール>
宮本卯之助商店・代表 宮本芳彦
1975年、東京生まれ。創業から160年以上続く宮本卯之助商店の8代目。慶応義塾大学卒業後にイギリスに留学、帰国後に宮本卯之助商店に入社し、2010年に代表取締役社長に就任した。代々続く、太鼓や神輿、祭礼具の製造販売のみならず、近年は和太鼓スクール「HIBIKUS」、アメリカ支社「kaDON」の設立、「森をつくる太鼓」プロジェクトなど、さまざまな取り組みを行っている。

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(text: HERO X 編集部)

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