テクノロジー TECHNOLOGY

実用開始目前?「空飛ぶモビリティ」が牽引する乗り物の未来

Yuka Shingai

もはやアメコミやSFの世界だけではなく、実際に使える移動手段として現実味を帯びだした空飛ぶモビリティ。「MaaS(マース)」=Mobility as a Serviceの躍進とともに、日本国内でも新たな技術として力を入れ始め、2018年には経済産業省と国土交通省が「空の移動革命に向けた官民協議会」を共同で立ち上げた。今後もこの流れを牽引すること間違いなしの先進的な事例をHERO Xのアーカイブ記事からご紹介しよう。

世界初の空飛ぶバイク「LMV496」
約6100万円で予約注文開始!

引用元:https://www.lazareth.fr/

元記事URL:http://hero-x.jp/article/7071/

車やバイクのカスタム製造を行うフランスのLAZARETH(ラザレス)社は、たびたび映画などに登場するカスタムカーの制作を手がけるなど、他に類を見ない斬新なデザインに定評がある。2019年10月に予約注文が開始された世界初の空飛ぶバイク『LMV 496』は通常、走行距離100kmの電動バイクだが、飛行時は4つのホイールがそのまま90度開いてドローンのようなカタチに変身する。

2019年3月のティザー映像公開時には、地面からおよそ1m離れたところで約1分間ホバリングしているのを確認することができたが、実用開始までにどこまで進歩を遂げているのか、行く末を見守りたい。

ひとっ飛びで、重い資材をらくらく運搬!
「カーゴドローン」始動

元記事URL http://hero-x.jp/movie/8608/

『LMV 496』の話題性や見た目などもインパクトが絶大であるのに対して、航空機・ドローン・自動車のエンジニアの有志集団からなる株式会社SkyDriveの「カーゴドローン」は荷物の運搬に特化しており、機能性が第一だ。自動車やヘリコプターの進入が難しい山間部で20kgの荷物40缶を1km往復する場合、人が運搬すると約1週間(3人で実施した場合)かかるところを、「カーゴドローン」を使えば1〜2日で運ぶことが可能という試算が示すように、パフォーマンスの高さに期待が持てそうだ。災害時における救援物資の有効な運搬手段としても実用化が待たれるばかり。

自動運転の技術も急進展し、モビリティ周辺が目まぐるしく変化している今、空飛ぶモビリティが新常識となるまであとわずかかもしれない。

[TOP画像引用元:https://www.lazareth.fr/ https://skydrive2020.com

(text: Yuka Shingai)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

RECOMMEND あなたへのおすすめ

テクノロジー TECHNOLOGY

スキーや四輪レースの滑走・走行データを可視化!Cerevo発のセンサモジュール

長谷川茂雄

“IoT製品が生み出す新しい豊かさ” を求めてコネクテッド・ハードウェアの企画・開発を行っている株式会社Cerevo(セレボ)。同社がラスベガスで開催された電子機器の見本市、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー) 2019に合わせて発表したのは、スキー板に取り付けるセンサーモジュール「XON SKI-1」と、四輪レース用のデータ表示・配信機器「XON ZECH-1」だ。ともに躍動感のあるスポーツの世界を、ヴィジュアル化する画期的なプロダクトだが、発売前にも関わらず、いま多方面から大きな注目が集まっている。その魅力に迫る。

スポーツのダイナミズムを
可視化するという試み

2018年には創業から10年の節目を迎えた株式会社Cerevoが、スポーツ用品ブランド「XON(エックスオン)」の新たな製品を発表した。そのひとつが、スマホやクラウドとの連帯機能を備えたスキー専用センサーモジュール「SKI-1」だ。

このプロダクトは、スマホ等のデバイスと連携することで、重心や負荷のかけ方といった滑りの状態を、グラフィカルに可視化してくれる。それにより、スキーのテクニックを合理的に向上させることができる。

しかもSKI-1は、GPSとLTEモジュールを内蔵しているため、万一、高価なスキー板を雪山で紛失してしまっても、スマホで位置情報を簡単に確認することが可能だ。

2015年に発売されたスノーボード用のセンサーモジュール「SNOW-1」も大きな話題となったが、その機能を踏襲したSKI-1は、いま最も旬なセンサーモジュールと言えそうだ。

さらに「XON」に加わった製品はもうひとつ、自動車レースの様子を走行データ付きで動画配信するためのデバイス「XON ZECH-1」である。

このXON ZECH-1をレース車両に搭載すれば、速度やエンジン回転数はもちろん、アクセル踏込量などの細かな情報を取得し、映像に重ねて表示することができる。

リアルタイムの可視化情報をYouTubeなどでライブ配信できるというのは、非常に興味深い。さらにピットにいるチームのメンバーも、いまどこを走っているのか? 残燃料はどのくらいか? といったことが共有できるため、レースの戦略を組み立てる際のツールにもなる。

「SKI-1」は2019年後半のスキーシーズン、「XON ZECH-1」は、2019年夏頃の発売予定。ともにCerevoならではのユニークな着眼点と確かな技術が結集した、独自性の高いプロダクトだ。

「XON SKI-1」画像引用元・参考
https://xon.cerevo.com/ja/ski-1/

「XON ZECH-1」画像引用元・参考:
https://xon.cerevo.com/ja/zech-1/

「XON ZECH-1」動画引用元:
https://youtu.be/TYz47sDLCTM

(text: 長谷川茂雄)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

PICK UP 注目記事

CATEGORY カテゴリー