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Monthly Selection:1月のおすすめ記事Best5

その月ごとの特におすすめの記事をピックアップしてご紹介する「Monthly Selection」。今月は2017年12月に掲載された記事の中から、特におすすめの5本を紹介します。

すべては、たった一通のメールから始まった。
世界最軽量の松葉杖ができるまで

もしも、そのメールがなかったら、『HERO X』さえも存在していなかったかもしれない。この記事は、そんなお話です。今から6年ほど前、現HERO X編集長であり、RDS社の役員でもある杉原の元に届いた一通のメールに書かれていたのは「カーボンで松葉杖がつくれないか」という内容。そこから、いかにして世界最軽量の杖が作られ、GOOD DESIGN AWARD金賞を獲得するに至ったのか。当時の記憶を辿ります。

前人未到の2連覇から4年。
「豪速のナポレオン」が胸に秘めた覚悟と野望
【狩野亮:2018年冬季パラリンピック注目選手】

いよいよ数週間後に開幕を控えた平昌オリンピック・パラリンピック。さまざまな注目選手を特集してきた『HERO X』に、先月登場してくれたのが、3連覇に期待がかかるチェアスキーの狩野亮選手。誰も足を踏み入れたことのない領域の先を目指す、現在の心境は?大会直前の貴重なインタビューをたっぷりとお楽しみください。

ほぼタイムラグなしで、
話した言葉をテキスト化する『LiveTalk』
【富士通株式会社:2020東京を支える企業】

東京2020に向けて努力を続けているのは、選手だけではありません。公式スポンサーである富士通株式会社が開発を進めるのが、耳の不自由な人の「不便さの妥協」を解決するためのテクノロジーです。人が話した言葉を、ほぼタイムラグなしで正確にテキスト化する『Live Talk』で実現できる未来とは?。富士通本社に直接お伺いして、お話を聞いてきました。

獲るぞ金メダル!
東京2020で戦うための究極のマシン開発に密着
伊藤智也
×RDS社【究極のレースマシン開発】

東京2020パラリンピックに向けた一大プロジェクトがいよいよ始動。北京、ロンドンと車いす陸上でメダルを獲得してきた伊藤智也選手が、東京2020で使用するオリジナルマシンの開発に『HERO X』が密着します。11月からスタートした本プロジェクトの記事も、1月にはついにvol.5まで掲載。この機会にぜひ、これまでの軌跡をまとめ読みしてみてください。

生き残る芸人は、ただひとり!?
【車いすハーフマラソン 芸人白熱バトル】Vol.1

伊藤選手の闘いの裏で、もうひとつの熱い闘いがスタート。その名も、「車いすハーフマラソン 芸人白熱バトル」。パラリンピックで数々のメダルを獲得した伊藤選手をコーチに迎え、チャレンジ精神溢れる芸人たちが2018年10月の「第23回長良川ふれあいマラソン大会」の出場を目指して競い合う。さて、半年後のレースに出場できるのは誰か!?こちらの闘いからも目が離せません。

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選手の“感じ方”を可視化し、パラ卓球の世界を体感できる卓球台

HERO X 編集部

人それぞれに違う痛みや感じ方。本人と同じように体感することは極めて難しいだろう。だが、デザインを使ってリアルな体感を与えてくれる取り組みをはじめたパラスポーツ団体がある。日本肢体不自由者卓球協会(パラ卓球協会)では、選手が感じている卓球台を可視化するため、「変形する卓球台」を制作、イベントでの展示や公式HPでの紹介を始めている。

不自由はマイナスなのか。もちろん、マイナスな面は多い。だが、パラアスリートは〇〇だからと逃れるのではなく、真っ向から勝負に挑み、果敢に挑戦する道を選ぶ。その姿勢は勇ましい。肢体不自由者枠のパラ卓球は、2つのジャンルに分かれている。立った状態で競技ができる人が参加する「立位」と、座位でプレーする「車いす利用」で、このうちさらに、障がいの重度によってそれぞれ5クラスに分かれて戦う。ルールは、一部、車いす利用者のみ特別ルールが用いられるが、ほかは一般的な卓球と変わらない。だが、体に特徴を持つパラアスリートにとってはやはり、健常者と同じ土俵というわけではない。

脚に不自由さを抱えていれば、そちら側の守備にハンデを抱えることになる。リーチのしづらさから、同じ卓球台でも選手により台の感じ方、捉え方が変わると言うのだ。

左を突き出すように描いた岩渕選手。今、勢いに乗る岩渕選手は2020東京パラで初の金メダルを狙っている。

「両足首に障がいがあるので、左右に振られた時にハンデを感じます。特に左足は自分の力では動けないので、左に振られた時は卓球台が遠く感じます」とコメントするのはリオ2016パラリンピック代表で、今年、アジアパラで銀メダル、世界選手権個人で銅メダルに輝いた岩渕幸洋選手。両足にハンデを持つが、特に、左足の踏ん張りがきかず、卓球台は左側がとても長く感じる。「左右に振られたときにハンデを感じるので、振られないように前でプレーすることを意識しています。そして、勝負をすると決めた時に、思いきり踏み込んで仕掛けます」

今年のアジアパラ銀メダル、世界選手権では個人銅メダルを獲得。2020東京パラで金メダルを目指す茶田選手

車いすの部で活躍する女子アスリートの茶田ゆきみ選手は「車いす同士でも外国の選手に比べて日本の選手はリーチが短いので、届く範囲が違います。だいたいラケット2個分は変わってくる感覚です」とコメント。彼女の場合はネットまでがとても遠く感じるようだ。そんな彼女が描く卓球台のイメージは、自身が立つコート側の距離を長くしたもの。

「ネット際が届かないので、ネットまでがものすごく遠く感じます」。弱い部分を補うため、相手からの返球がネット際にこないようにと、相手の体の真ん中、しかも深めを狙って打つようにしている。

彼らが感じる卓球台のイメージをもとに、それを具現化したのが「変形する卓球台」だ。パラアスリートの感覚をよりリアルに体感できるように実物の天板の制作には国際大会で用いられる国際基準の技術を使った。実物はパラスポーツのイベントなどで体験できるようにする。また、日本が誇るパラ卓球アスリート20人が感じている卓球台のイメージを、公式HPで公開中だ。

パラ卓球公式HP
https://jptta.or.jp/

(text: HERO X 編集部)

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