テクノロジー TECHNOLOGY

お支払いはネイルでピッ!?中国発のスマートネイルはネクストトレンドになるか?

Yuka Shingai

手元のおしゃれを語る上で欠かせないネイルは近年、女性のみならず男性の間でも密かにブームの片鱗を見せつつあるが、これから先はビューティアイテムとしてではなく、ガジェットとして大きく飛躍するかもしれない。 中国のテック企業JAKCOM TECHNOLOGYから登場した「JAKCOM N2 serial smart nail」は、ファッションとテクノロジーを融合させたスマートネイルだ。

同シリーズはそれぞれに機能の異なるN2M、N2F、N2Lという3つのモデルを展開する。N2MはICカードの情報をコピーすることができるマイクロチップ内蔵型。駐車券やタイムカード、各種会員証や病院の診察券に適応できるので、財布やカードケースのスリム化にも一役買ってくれそうだ。

世界的な半導体サプライヤー、NXPセミコンダクターズのチップが埋め込まれているN2Fには個人情報を記録しておけば、メモやスケジュールを管理する、ワンタッチでスマートフォンをロックする、アプリを起動するなどの作業がよりスムーズになり、名刺交換も瞬時で完了する。

厚さわずか0.1ミリのLEDライトを搭載したN2Lは、スマホの通知があったときやバスカード、メトロカードをリーダーにかざしたときに点灯するので、電話に出そびれる、カードの打刻漏れなど日常生活で発生しがちなうっかりミスを防いでくれそうだ。

耐水仕様で充電要らず、素材の安全性も保証されているうえに価格も1つあたり5.03 ~7.55USドルと手頃なところも魅力的。バラエティ豊かなウェアラブルデバイスの中でも、「それ何?」と会話のきっかけとなること間違いなしだ。

[TOP動画引用元: https://youtu.be/746rCwlR8TQ

(text: Yuka Shingai)

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テクノロジー TECHNOLOGY

究極の二脚ロボットを研究する「Amber lab」が、ロボット義足を開発中!

長谷川茂雄

“実世界で生活できるロボット”を目指し、二脚ロボットの研究を続けるカリフォルニア工科大学の研究所「Amber lab」。彼らは、ロボットを転ばせようとするなどして負荷をかけることで、ロボットの性能を高め進化させてきた。何度も繰り返すそんな実験は、ロボットの歩行に関する新しいアルゴリズムを最適化し、“どんな環境でも二足歩行できるロボット”を具現化しようとしている。さらにそこで得た知見は、ロボット義足の開発にも適用されているという。ロボットの歩き方の進化は、同時に義足ユーザーのあらゆる可能性も高めているのだ。

ロボットの可能性は、義足の可能性でもある

カリフォルニア工科大学にあるAmber(Advanced Mechanical Bipedal Experimental Robotics)Labが目指しているのは、人間が取り組めることであれば、なんでもできるというロボットの開発だ。

同ラボのロボット研究家、アーロン・エイムズ氏は、自分たちが作るロボットは、「芝生も砂利道も、雪や氷の上も歩けるものにしなければならない」と明言する。そのために歩行を数学的に理解し、常に改良を加えることで「ロボットを人間のように、効率的かつダイナミックに、そしてスムーズに歩けるようする」という。

それを実現させるために同氏が率いるチームは、トレッドミル(ウォーキングマシーン)の動きに合わせて歩くロボットを何度も転ばせようとしたりして、常にアルゴリズムを最適化している。ちなみに、歩行するロボットを転ばせようとすることは、「かく乱試験」と呼ばれる。

そうやって得られた数値をもとに、例えばミシガン大学では、ロボットに火の中を歩かせたり、セグウェイに乗せたりと、さらに多様な実験も行われているという。

ロボットにあらゆる負荷を与え、構造化されていない未知の環境でいかに機能させるかを模索する。そうやって人間のような歩行に近づけていくのだ。

さらにAmber Labでは、ジャンプする動作も追求するために、ピストンのように上下に跳ねるロボットの実験も盛んに行われている。それらの試みは、まず単純なロボットで行われ、得られた知見をもとに、より複雑なロボットへと応用されていく。そういった作業を繰り返すことで、ロボットの性能に何が足りないのかが明確化される。

さて、これらのロボットで獲得した成果は、電池式のロボット義足“Ampro”の開発にもすべて適用されているという。

アーロン氏は、「ロボットで目指していることは、すべて義足でも実現したいと思っている」と語る。“Ampro”は膝と足首にモーターが入っていて、バネが組み合わされた画期的なプロダクト。ユーザーの歩いている場所の状況をセンサーで検知して、必要な場合はモーターを作動させる。そしてユーザーと同期させることで動かすという仕組みだ。

「義足を装着した人が走ったり、サッカーをしたり、ジャンプをしたりできるようにする」。Amber Labの開発実験から、ロボットだけでなく、義足の新しい未来も見えてきた。

(text: 長谷川茂雄)

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