テクノロジー TECHNOLOGY

最大250㎏まで運搬可能!オムロンがシリーズ最強のモバイルロボット「LD-250」を販売スタート

Yuka Shingai

ありとあらゆる業界で労働力不足・人手不足が世界中で問題視されるようになって久しいが、その深刻度が顕著と言われているのが製造業だ。 海外からの人材の受け入れやロボットやAIの導入など解決案が検討されているが、オムロンが去る2019年11月15日に全世界で一斉発売した「モバイルロボットLD-250」は、強力な一手となるだろうか。

同社はこれまでも自らマップを作って動き回る自動搬送モバイルロボット、LDシリーズを世に送り出してきたが、最新モデルとなる「LD-250」は上部の面積が従来の2倍となり、頑丈な金属カバーで覆われているため、外部の衝撃や過酷な作業にも耐え得る仕様となった。

積載量もシリーズ史上最大の250㎏を誇り、自動車用の部品から日用品にいたるまで、かさの大きな荷物の運搬が自動化できるだけでなく、ペイロードや性能の異なるオムロン製モバイルロボットを最大100台まで同時に制御できるシステム「フリートマネージャ」を使用すれば、更なるパフォーマンス向上が見込めそうだ。

また、搬送ロボットとして単独で使用するのではなく、コンベアや搬送容器などをLD-250の上部に組み合わせたり、サイドレーザセンサや広角カメラオプションなどを利用したりして機能を拡張していけば、より現場のニーズを満たすソリューションに近づけることができる。

強力なパワーを発揮しながらも、スマートでどこか愛らしいビジュアルは、作業現場での人気者となってくれそう。

世界中でどのような評価を受けるか、活躍ぶりに期待したい。

[TOP動画引用元:https://www.youtube.com/watch?v=T2FsDGWrzmA

(text: Yuka Shingai)

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子どもの地頭も鍛えられる?!脳を鍛えながら計測『ブレインフィットネス』

HERO X 編集長

実は筋肉のように鍛えることができるとも言われる脳。ゲーム感覚で脳を鍛える『脳トレ』が一大ブームとなったのは記憶に新しいところ。この『脳トレ』の考案者が今回注目したのが脳の活動具合の〝見える化〟だった。

人間の体の不思議はいくつもあるが、脳はその代表格と言ってもいいだろう。自分の脳がどのような仕組みになっているかを知る人は少ないのではないだろうか。脳は大きく分けて「大脳」「小脳」「脳幹」の三つの部分に分かれており、そのうち80%を大脳が占めている。この大脳には前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉の領域が存在し、それぞれ役割が違うのだ。例えば、前頭葉は思考や運動などと関わりが深く、言語を発するのに使われている部分。頭頂葉は手足の感触や動きを知覚するための機能をもつと言われている。

この前頭葉の中でも機能は分かれており、前頭葉の中にある前頭前野は感情をコントロールすることや、考えること、アイデアを出すこと、判断すること、応用することなど、人間らしい部分を多く司るところとなっている。

東北大学と日立ハイテクで立ち上げた(株)NeUでは、前頭前野を光トポグラフィ(NIRS)という技術を使い計測、画面に出される問題に答えることで脳がどのくらい反応しているのかを計ることで、脳トレの効果を見える化できるようにした。その名も「ブレインフィットネス」。

光トポグラフィとは、頭部に3㎝の等間隔で光源と受光センサーを配置することで脳内のどこに変化が起きたかを計測、可視化するもの。「ブレインフィットネス」ではこの光トポグラフィを使った脳センサーをおでこに装着することで、前頭前野の活動具合を計る。

開発に関わったのはあの『脳トレ』を手がけた東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太教授だ。ゲームをやるだけだった脳トレでは、その日のスコアなどは分かるものの実際にどの程度鍛えられたかを見ることができなかった。同じ人間といえどもその日のコンディションによってもスコアは変わるため、スコアだけでは脳活動がどの程度行われたかを可視化するのは難しい。しかし、この光トポグラフィ技術を活用することで、脳のどの部分に変化が起こったのかを見ることができるため、出された問題というトレーニングがどの程度脳に効いているかを視覚的に知ることができるようになる。

同社は認知症予防をはじめ、子どもの地頭向上や、ビジネスマンの生産性アップなどへの活用が期待されると伝えている。ダイエットでも結果が可視化されている方がトレーニングのモチベーションを保ちやすいと言われるが、脳トレもパーソナライズ化されたデータとして結果が見えるとなれば、やる気はアップしそうだ。

(text: HERO X 編集長)

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