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ストレスチェックは座るだけ!健康状態をセンシングしてくれる不思議な椅子

HERO X 編集部

センシング技術の発展はめざましく、もはや私たちは様々なセンサーと無縁では生活できないほど。センシングしたデータをスマートフォンやスマートウォッチと連動させるソフトウェアも日に日に進化している。THK株式会社が開発した「ARGUS MOVA」は、椅子の形をしたセンシング機器。座面から座る人の健康状態をチェックしてくれる。採取したデータはスマートフォンやPCで確認することが可能だ。

呼吸数や心拍数をモニターして
スマホに通知

センシングシート「ARGUS MOVA」は、椅子の形をしたユニークなプロダクト。ARGUSとは、ギリシャ神話の巨人・アーガスのこと。アーガスは百の目を持ち、誰も彼の目を逃れることはできなかったという。その名の通り、ARGUS ブランドでは、すべてを見通すように人と空間からデータを収集し、必要なデータを生成していくという。

「ARGUS MOVA」には高感度ピエゾセンサーが内蔵されており、人体の細かな動きから呼吸数、心拍数などを検出する。座ると、座面から座った人の呼吸数や心拍数などがセンシングされ、ストレス度が解析される。その情報がスマートフォンやタブレット、PCなどに通知され、「You need a break」といったお知らせがスマートメディアを通じて表示される。

座っている人は自分のストレスや疲れを客観的に知ることができ、休憩時間などを適切に取ることができる。心拍数などもセンシングしているので、持病のある人のアラートにもなる。

デザインは丸みのある優しい雰囲気で、インテリアとしても違和感がない。センシング機器特有の無機質さがないので、自然に住居スペースへ取り入れることができそうだ。

健康状態をセンシングする機器は様々だが、例えばウォッチ型の機器などは高齢者にはわずらわしがられて嫌煙されることもある。特に認知症状が進んでいる人などには、常に携帯しなければいけないことが、ストレスになることも。「ARGUS MOVA」のようにセンシング技術が家具に採用されていけば、高齢者の健康管理にも有効に活用できるかもしれない。高齢者施設に導入したり、ひとり暮らしの高齢者に使用してもらったりと、様々な応用ができそうだ。

(text: HERO X 編集部)

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韓国発、下半身不随や高齢者が歩くためのウェアラブルロボット

岸 由利子 | Yuriko Kishi

2018年3月9日のピョンチャンパラリンピック開会式に向けて、韓国の各地で行われた聖火リレー。そのトップバッターを務めたのは、「WALK ON」という名のウェアラブルロボットを着た下半身不随の聖火ランナー。この世界初のランナーの登場は、韓国のロボット先端技術の凄さを全世界に伝える千載一遇の好機となった。WALK ONの開発を手がけるのは、歩行困難にある人たちのためのロボット開発を目的に、韓国で立ち上がった「SG ROBOTICS」。その画期的なイノベーションの数々をご紹介しよう。

下半身不随の人が歩くための
画期的ウェアラブルロボット「WALK ON」

SG ROBOTICSを率いるのは、韓国・西江大学 機械工学科のKyoungchul Kong教授(以下、洪教授)。2011年、若干29歳にして同大学の准教授に就任した洪教授のもとに、フランスのあるカレッジから、「試験目的で、ウェアラブルロボットを製作して欲しい」という依頼があった。その製作を機に、洪教授は、本格的なロボット開発に乗り出し、やがて、the Severance Chiropractic and Rehabilitation Centerの参画のもと、リハビリテーションを目的としたロボットの開発に着手することになる。

そうして生まれたのが、下半身不随の人が歩くためのウェアラブルロボット、WALK ON。2016年10月8日、スイス・チューリッヒで行われた「サイバスロン」(http://hero-x.jp/article/538/)の外骨格ウェアラブルロボット部門で銅メダルを受賞し、早くも国際的な評価を得た。

最先端テクノロジーが凝縮された
テーラーメイド型ロボット

引用元:SG ROBOTICS
http://sg-robotics.com/en/

引用元:SG ROBOTICS
http://sg-robotics.com/en/

WALK ONのすべての歩行動作は、2本の専用スティックに搭載されたコントロールボタンの操作によって、安全に制御することができる。例えば、平坦な地面を歩く時は、ボタンを押すと前進し、また押すと次の一歩を進む。階段やスロープの上り下り、踏み石などの障がい物をまたぐ時などは、WALK ONがそれらをセンサーで検知し、スマートグラスを通じて、適切な歩行モードの提案を知らせてくれる。

重量は、バッテリーを含めて約30kg。フル充電で、5時間連続使用可能で、既存のウェラブルロボットの中では最高の250Nm(ニュートンメートル)の駆動力と、最大45rpm(回転/分)のスピードを誇る。

WALK ONの最たる特徴は、人それぞれに異なる歩行動作の範囲や関節の回転速度を、医学的データとして分析し、一人ひとりに合った仕様でデザインされていること。人間の足の生理機能を的確にとらえ、その歩行動作を優れたエネルギー効率性と共に再現した、いわばオーダーメイド型ウェアラブルロボットだ。

高齢者、部分的な障がいを持つ人のための
ウェアラブルロボット「ANGELEGS」

引用元:SG ROBOTICS
http://sg-robotics.com/en/

サイバスロンで快挙を成し遂げた翌2017年に発表されたのが、高齢者や部分的な障がいを持つ人のための新たなウェアラブルロボット「ANGELEGS」。個人差はもちろんあるが、筋力が低下している人も、部分的な障がいがある人も、自分の意思で足を動かすことができるため、ANGELEGSでは、人間の生体分子を識別するバイオセンサー(化学センサー)は使わず、必要な時に、ユーザーの歩行動作を認識し、その動きを助長するために、メカニカルセンサーのみを採用。バッテリーを含めて約12kgと軽量で、計12ヶ所に組み込まれた関節部分が、心地よい装着感を実現している。

昨今、世界各地でウェアラブルロボットの開発が進められているが、筋力が低下した人に特化したウェアラブルロボットの分野で、ANGELEGSの右に出る者はまだいない。2017年、ドバイで開催された「UAE Robotics for Good Awards」では、アジア発のイノベーションとして、唯一ファイナルまで勝ち進み、その実力を大いに見せた。SG ROBOTICSによると、2019年の前半には、ANGELEGSを商業化する予定だ。

引用元:SG ROBOTICS
http://sg-robotics.com/en/

2018年2月に、米国ロサンゼルスで開催された「SOLIDWORKS WORLD 2018」では、子ども向けのウェアラブルロボットのプロジェクトに着手し始めたことを明かした洪教授。まだ構想の段階ではあるが、ANGELEGSの小型化を想定しているとほのめかしている。

ロボットは、人々に驚くべきテクノロジーを示すだけでなく、日常の必要を満たすものであるべき。だからこそ、開発者の視点からではなく、ユーザーの視点でロボットを作っていく――SG ROBOTICSの強い信念が、人間とロボットの共生する日常を実現することは、想像にかたくないだろう。

SG ROBOTICS
http://sg-robotics.com/en/

[TOP動画引用元:https://youtu.be/Ahict2CI7oQ

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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