コラボ COLLABORATION

車いすからモビリティへ。RDSの描く未来の“あたりまえ”を、CHIMERA GAMESで体験!

川瀬拓郎

昨年からCHIMERA GAMESに本格参加しているHERO X。今年もHERO X ZONEと名付けたブースを設け、話題のMEGABOTSをはじめ、RDSが手がけている様々なプロダクトを展示。いくつかのモビリティは試乗体験も行われ、たくさんの来場者で活況を呈していたRDSブースをリポートする。

東京2020の正式種目として追加され、大きな注目を浴びるようになったスケートボードやBMXといったエクストリームスポーツ。とはいえ、野球やサッカーと比べれば、まだ認知度は低い。そうしたマイナースポーツの魅力を身近に感じてもらうために、音楽を含めたストリートカルチャーと融合させた、アーバンスポーツ・フェスティバルがCHIMERA GAMESだ。世界で一番、ボーダーレスなメディアを目指す” HERO X の本格参加によって、スケートボード、BMX、インラインスケートといった競技に、Wheel Style と名付けた車いす競技やパフォーマンスが加わることで、まさに垣根を超えたイベントへと進化。福祉関係やエンジニア向けイベントへの出展が多い RDS だが、HERO X ZONE での展示によって、普段は車いすに関心の薄い人も数多く訪れ、活況を呈していた。

バージョンアップした
CYBER WHEELに大興奮

今回の目玉となるのは、昨年11月に渋谷で行われた超福祉展で披露された CYBER WHEEL の進化版である CYBER WHEEL vol.21 to 10(ワン・トゥ・テン)と RDS で共同開発し、千葉工業大学の fuRo(未来ロボット技術研究センター)の協力も得た、いわばトリプルコラボとなるプロダクトのプロトタイプモデル。体験者は映画『トロン』を想起させる車いすに座り、VR モニタを装着。実際に車輪を操作し、身体を左右させることで、CYBER WHEEL を操縦する。3DCGで描かれた、2020の舞台でもある東京の名所を時速60kmもの猛スピードで駆け抜ける体験が可能に。

普段、車いすに馴染みのない人が、単純にかっこいい、乗ってみたい!と思わせる先鋭的なデザインと先端のVR技術が融合した新しいエンターテイメントとして人気を博していた。小さな子供はもちろんその親たちまでが、没入していた姿が印象的だった。

RDSブースを訪れていた、アルペンスキーのメダリストである村岡桃佳選手と森井大輝選手も CYBER WHEEL Vol.2を体験。1 to 10のメンバーもアテンドに当たり、障がいのある人もそうでない人も一緒になって、未来のモビリティを楽しんでいた。

レーシングチームのメンバーのように、揃いのポロシャツとキャップを着用した RDS の中村氏。同ブースで多くの来場者への説明とサポートを行っていた。同社代表でHERO X編集長の杉原行里が掲げる理念を、全社員がしっかり共有していることがその語り口からうかがえた。

奇想天外なプロダクトを
一堂に介したブース内

車いすに取り付けることで、車いす利用者もサイクリンが楽しめるのが、こちらの RDS Hand BikeWheel Styleで見事なパフォーマンスを披露した、松葉杖ダンサーのダージン・トマーク選手と森井選手が、興味深そうに体験していた。

従来の車いすの概念を覆す、RDSが誇る最新鋭モビリティWF01も展示。すでに数々の展示会やイベントで大きな反響を得ていたプロダクトだが、車いすに馴染みの薄いスポーツファンの目にも、スポーツカーを想起させるデザイン新鮮に映っていたようだ。

かつてない驚きと興奮をもたらした
電動式モビリティ

前述の WF 01 から派生した試作機である WF 01 mark4 は、なんと時速40km以上で走行可能。試乗した誰もが、予想外の速度とスムーズな動作に息を飲み、歓喜の雄叫びを上げていた。CYBER WHEEL Vol.2とともに大いに盛り上がっていた。

リチウム電池で駆動する電動モーターを備え、充電なしで半日以上動作するという。足に装着するコントローラーで、簡単に方向とスピードを調整できる。MEGABOTS社のマット氏も童心に返ったように、WF 01 mark4 でのドライブを楽しんでいた。

開かれたコミュニケーションで
“ワクワク”を共有

2020以後を見据えて、車いすのネガティブなイメージを払拭する先鋭的プロダクトを数多く開発していきた RDS。実用化や製品化に伴う様々な障壁は依然として高いものの、障がい者と健常者という垣根を取り払い、誰しもがワクワクして乗りたくなるモビリティを提示し続ける姿勢は少しもブレがない。CHIMERA GAMES という、エクストリームスポーツを主体としたイベントへの参加により、より開かれた形で、多くの来場者に未来のモビリティを訴求できたことは間違いない。

(text: 川瀬拓郎)

(photo: 増元幸司)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

RECOMMEND あなたへのおすすめ

コラボ COLLABORATION

イベントの要は仕掛け人!【HERO X RADIO vol.8】

HERO X 編集部

ウェブマガジンの枠を超え、リアルに会い、リアルに繋がり、リアルに広がるしかけを作り出すメディア「HERO X」のラジオ番組『HERO X RADIO』。前回第8回のアーカイブ動画を公開、また次回の公開収録は6月14日(金)となっている。

リアルと繋がる場としてスタートしたラジオ番組『HERO X RADIO』は、Shibuya Cross-FM (http://shibuyacrossfm.jp/)にて、毎週第2・第4金曜 13:00-13:50 にオンエア中。渋谷のシダックススタジオから生放送でお届け、ネットからのリアルタイム視聴もできる。パーソナリティーを務めるのは「HERO X」編集長の杉原行里と、株式会社マグネットにて様々なプロジェクトや広告のプロデュースを手がける傍ら「HERO X」プロデューサーを務める佐藤勇介。毎回、次世代を見据えて活躍する“HERO”をゲストに迎え、日本のあるべき未来をディスカッション、番組内で出たゲストとのアイデアのうち、より具体性のあるものについては製品やイベントに落とし込むことまで考えていく番組となっている。

−−−−
過去公開動画はこちら
第8回 HERO X RADIO 放送内容:
You Tube
第7回 HERO X RADIO 放送内容:
You Tube
第6回 HERO X RADIO 放送内容:
You Tube
第5回 HERO X RADIO 放送内容:
You Tube
第4回 HERO X RADIO 放送内容:
You Tube
第3回 HERO X RADIO 放送内容:You Tube
第2回 HERO X RADIO 放送内容You Tube
第1回 HERO X RADIO 放送内容You Tube
−−−−

前回第8回目のゲストは、CHIMERA プロジェクト代表・文平龍太さんとミュージシャンのHoney L Days・KYOHEIさん。

文平龍太さん

文平龍太 (ふみひら・りゅうた)
『CHIMERA GAMES』を主催する CHIMERA プロジェクト代表。『CHIMERA GAMES』は、エクストリームスポーツ、ストリートカルチャー、音楽を融合した、体験型エンターテイメントフェスティバル。FMX、BMX、スケートボードなどのエクストリームスポーツやストリートカルチャーにおいて日本を代表するプロライダーやトッププレイヤー達が、ジャンルを越えて一堂に会する野外音楽フェスも融合した革新的なイベント。

KYOHEIさん (Honey L Days)

KYOHEI / Honey L Days (きょうへい / ハニー・エル・デイズ)
1981年神奈川県生まれ。Honey L Days は、学生時代からバンドを中心にライブ活動を行っていた KYOHEI (Vo,Gt) と、ゴスペルグループで活動を行っていた MITSUAKI (Vo) が、舞台出演をきっかけに出会い、結成。ライブハウスを拠点にロックヴォーカルデュオとしての活動を本格化させ、2008年にシングル「Go⇒Way / Center of the World」で avex trax よりメジャーデビューを果たす。2010年にリリースした4thシングル「まなざし」は、男子新体操を題材にして話題となったTBS系ドラマ「タンブリング」の主題歌に起用され、着うたが100万ダウンロードを記録。夢に向かって諦めずに歩んでいくという等身大でストレートな歌詞が、頑張る全ての人の背中を押す応援歌として大きな反響を呼び、Honey L Daysがヒューマンタッチなソングライター&ヴォーカリストであることを世に広く知らせた、代表曲のひとつである。また KYOHEI は、数多くの映画・舞台作品の音楽監修を手がけており、ヴォーカルデュオに限らない多才ぶりを発揮している。

お二人を迎えた今回は、5月18日(土)、19日(日)に行われた CHIMERA GAMES の見どころについて存分に語り尽くしたオンエアとなった。雨男か雨女がいると噂の CHIMERA GAMES、天候が一時心配されたが、大盛況のうちに幕を閉じた。開催を重ねるごとに進化を遂げる裏話など、オンエア動画をチェックいただきたい。

ボーダレスに、大人から子どもまで夢中になって遊べるというコンテンツの多さは盛況の基盤となっているが、今回は、エクストリームスポーツのエキサイティングな魅力が伝わる、FMX×プロジェクションマッピングなど見せ方の工夫や、豪華メンバーが揃ったパフォーマンスの仕掛け人の存在が、これまでにない注目すべきポイントであった。

LIVE パフォーマンスの仕掛け人は、Honey L Days・KYOHEI さん。彼がステージのプロデュースを手掛けたことにより、スチャダラパーさん、Def Tech さん、Da-iCE さん、MONKEY MAJIK さんなど有名アーティストが参加。各アーティストが約30分ステージに立ち、LIVE だけでも十分に楽しめる豪華なラインナップであった。また、至近距離で楽しめる LIT STAGE LIVE も CHIMERA GAMES ならではの魅力であると、文平さんも語る。

HERO X では、今回もエキサイティングなコンテンツを広く提供。詳細は追ってレポーティングさせていただくが、公道では叶わない、見たこともない速さの車いすを乗り回す様子や、3DCG で再現した渋谷・新宿・浅草を駆け抜ける CYBER WHEEL2 、前回のラジオで紹介した HAKOBOT、また、JUSTIN DAVIS のリングを賭けた日本初車いすのフリースタイルをきそう Wheel Style supported by JUSTIN DAVIS など、様々なコンテンツで来場者も驚きの様子であった。

後半では、東京2020が目前に迫っているなかで、今後の展開についての話も。また、あの芸人さんも天の声で緊急出演!?

ぜひ公開動画をチェックしていただきたい。

また、次回第9回となるオンエアは、6月14日(金)13時~。
スポーツ芸人としても活躍するお笑い芸人・こにわさんをお迎えし、どんな話が繰り広げられるのか、どうぞご期待ください。

こにわさん

こにわ
お笑い芸人 (サンミュージック所属)。松岡修造さんや石橋貴明さんらのモノマネで人気に。ほか、細かすぎて伝わらないモノマネ、『VAMPIRE HOMES』情熱のコニーダ、『パラ卓球』アンバサダ、『パデル』エバンジェリスト、栃木県佐野市ブランド応援団長、『SUPER GT』公式応援団長、『ウォーキングサッカー』応援団長、スポーツキャスターとしても活躍。ゴルフ、アニメ・アニソン、漫画、ゲームなどにも精通、モータースポーツ国内A級ライセンス所持。

−−−−

HERO X RADIO
毎週第2・第4金曜 13:00-13:50 ONAIR
http://shibuyacrossfm.jp/

(text: HERO X 編集部)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

PICK UP 注目記事

CATEGORY カテゴリー