スポーツ SPORTS

え、もう使えるの!?東京2020の熱戦の舞台を一足先に体験しよう

田崎 美穂子

東京2020開催まで、あとわずか2年。競技会場として使うために新設された「武蔵野の森総合スポーツプラザ」(東京都調布市)が2017年12月20日、正式オープン(12月25日)を前に報道陣に公開された。東京大会で都が新設する競技施設としては、完成第1号となる。

メインアリーナ

都内最大級となる4,899平方メートルのメインアリーナを誇る「武蔵野の森」。東京体育館の約1.5倍ある広さは、まさに圧巻。東京オリンピックでバトミントンと近代五種(フェンシング)、東京パラリンピックでは車いすバスケットボールが行われる。サブアリーナ(武道場)や屋内プールもあり、サブアリーナはウォーミングアップエリアとして使われるという。

サブアリーナ

車いす席は、大会組織委員会の「Tokyo2020アクセシビリティ(利用しやすさ)・ガイドライン」に基づいて、当初計画の1席から69席にまで大幅増設した。前席の観客が立ち上がっても、車いす観戦者の妨げにならないよう設置場所を工夫し、ほぼ同数の同伴者席も設けた。アスリートと観戦者が一体となって盛り上がれる、「楽しくカッコいい」競技会場を目指す。 昨年12月25日の公開式典において、小池百合子都知事は「この新しい施設が末永く都民に愛されますように」と語った。

また12月21日~24日には、2018年開催の平昌冬季五輪の最終選考会を兼ねるフィギュアスケートの全日本選手権も開催され、大変な盛り上がりを見せた。サブアリーナに併設されたジムやプールも12月26日から一般利用が可能となっている。東京2020開催の前にぜひ一度足を運んで、アスリートの気分を味わってみるのもいいかもしれない。さあ、東京2020の興奮を武蔵野の森で!

武蔵野の森 総合スポーツプラザ
http://www.musamori-plaza.com/

(text: 田崎 美穂子)

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2大会連続の金メダルなるか!?ハワイ育ちの義足のスノーボーダー エヴァン・ストロング

岸 由利子 | Yuriko Kishi

2014年ソチパラリンピックのスノーボードクロスで、金メダルを獲得した義足スノーボーダーのエヴァン・ストロング。スノーボードが初めてパラリンピックの正式競技となる2018年3月のピョンチャン大会に前回王者として挑む彼に、今、世界中から熱い注目が注がれている。

エヴァン・ストロングが少年時代を過ごしたのは、今も居を構える常夏の国ハワイのマウイ島。スケートボードとサーフィンに熱中し、プロスケートボーダーを目指していたが、18歳の誕生日の10日前、飲酒運転の車にはねられ、やむを得ず、左足を切断することに。しかし、その2日後には理学療法を開始し、アメリカ本土のタホ湖近くのスキーリゾートに移住した2007年より、スノーボーダーとして本格的に活動をスタートさせた。初めてスノーボードを試みた際、「雪はコンクリートよりも柔らかいと感じた」と話している。

以来、ワールドカップで金メダルを10回獲得し、パラスノーボード世界選手権で優勝するなど、次々と快挙を成し遂げていった。パラリンピックの舞台に彼が初めて登場したのは、2010年バンクーバーパラリンピック大会の開会式で、スケートボードのショーを披露した時。当時、スノーボードは、パラリンピックの正式競技ではなかったが、「そうなることを祈っていた」という。

ソチパラリンピックで金メダルを獲得したエヴァン・ストロング(中央)。
引用元:International Paralympic Committee

念願叶って、2014年ソチ大会では、アルペンスキーの種目の一つとして開催されることに。エヴァンは見事に出場を果たし、世界で初めてパラリンピックにおけるスノーボーダーとして金メダルを獲得した。

左足を失った時、家族にこう言った。「僕はこの挑戦と戦い、もう一度スケートをするんだ」と。その情熱は、銀世界を溶かすほどの勢いで、名実ともに世界の頂点に達した。来たる3月のピョンチャン大会は、エヴァンにとって2度目のパラリンピック出場となる。WOWOWのパラリンピック・ドキュメンタリー「WHO I AM」では、「さらなる速さを追求している。前回王者として金メダルを死守するよ」と、二連覇への意気込みを見せていた。

「今なお、“ストロング”でい続けることができる僕は、とても恵まれている」と語るエヴァン・ストロング、一体どこまで強くなるのか。彼から、もう目が離せない。

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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