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緊急事態を知らせてくれるスマートリストバンド「KEZ」

Yuka Shingai

急な病気やケガに迷子、自宅や外出先での転倒…小さな子どもや高齢者が家族にいると “緊急事態” は日常と隣りあわせだ。スマホを持たせておけば万事解決という意見もあるかもしれないが、体調不良時やパニックを起こした場合にはとっさに操作できない可能性も高く、家族はおろか119番通報もままならないかもしれない。ただ “緊急事態” であることを知らせることはできないか。 バイオセンサーをベースにしたスマートリストバンド、『KEZ』はそんなシンプルなリクエストに応えてくれそうなアイテムだ。

韓国人チームによって開発された『KEZ』はリアルタイムで心拍、血圧、体温などをモニタリングし続け、独自のアルゴリズムによって、ちょっとしたストレスの発症や激しい運動などを含む “通常の状態” とそれ以外の “緊急事態” を区別している。

心拍の上昇、筋肉の緊張やストレスホルモンの発生など “緊急状態” を検知すると 360°魚眼カメラが15秒間、状況を記録し始め、自動的に保護者や介護者に動画を送ってくれるので、ボタンを押すなどユーザー側のアクションは不要。

あわせて、GPS機能によって正確な位置情報と地図も提供されるため、たとえ電話でコンタクトが取れない状況下でも、どこで “緊急事態” が発生したのか、どこに駆けつければよいかが分かり、すぐに行動を起こすことが可能だ。

2018年12月にクラウドファンディング INDIEGOGOでの支援募集を開始した『KEZ』は、今後製品テスト、アプリケーションテストを経たのち、8月から出荷を開始する予定。

スマホや防犯ブザーとはまた異なる視点で、安全を確保する時代がやってくるかもしれない。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/ZXbjyI5WbwA

(text: Yuka Shingai)

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ボタンひとつで冷たくも温かくもできる!体温調節できるリストバンド「Embr Wave」

Yuka Shingai

薄着で出かけたら予想以上に寒かった、猛烈な夏日が続いてのぼせてしまった、はたまた空調が強くて逆に冷えすぎてしまった。そんな思わぬ気温差で体調を崩した経験はないだろうか。体温調節は健康維持の面でも非常に重要だが、近年の異常気象もあり、季節問わず一定に保つことはなかなか難しいもの。そこで注目したいのが、マサチューセッツ工科大学の開発チームが手掛けた『Embr Wave』は、体温のコントロールに着目したウェアラブル端末だ。

首、手首、足首といった部位は皮膚が薄く、太い動脈が皮膚に近いところにあるため、外気の影響で冷えや暑さを感じやすい。言い換えれば、体全体を温めたり、冷やしたりしなくても、一部分を調節することで体感温度が大きく変わることになる。この機序に着目した同チームは、『Embr Wave』を開発。暑いときには肌の上に氷を乗せるくらいの冷感を、寒いときには暖炉に手をかざしているときくらいの温かさを手首周りにプラスし、体温を常に理想的な状態に近づけてくれるのだ。

使い方はいたってシンプル。デバイスを手首に巻き付け、冷やしたい時にはライトバーの左側をクリック、温めたい時には右側をクリックするだけだ。ちょっと暑い、寒いと感じたときにバッグから取り出すことなく、身に着けた状態で操作できる上に、カイロや冷却アイテムのように季節ごとに持ち物を変える必要がなく、1つのアイテムで完結するところも大きな魅力だと言えるだろう。充電は1回で2、3日ほどもち、セッション数にして約25~50回ほど連続で使用できる。

Embr Wave は、Kickstarter でのキャンペーンを経て、現在は299ドルで販売中。2つセットなら少しお得になるパックも登場した。

ウェアラブル端末というと若者向けの印象もあるが、体温調節が上手にできない高齢者にもフィットしそう。キッズ用のスモールサイズも展開すれば、市場性は更に拡がりそうだ。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/t0aLr9fNbfw

(text: Yuka Shingai)

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