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睡眠不足の経済損失は年間15兆円!? “眠り”を改善する画期的なアイデアが登場

HERO X 編集部

厚生労働省の調査によると、日本人成人の20.2%が慢性的な不眠に悩まされているという。夜型の生活やスマホ・PCのブルーライトにより、ますます乱れつつある現代人の眠り。とくに日本は、先進国の中で最も睡眠時間が短い国として知られている。とはいえ、日常において自力で睡眠環境を改善していくのはなかなか難しい。そこで、積極的に眠りをコントロールする試みの2つをピックアップした。

睡眠を自力でコントロール!?
ノンレム睡眠の質を高めるヘッドバンド

深く安定した眠りは、疲労回復に必須。しかし、子どもの時のようにぐっすり眠れることはめったにないと、多くの日本人成人が感じているのではないだろうか。朝、起きてもだるい、目覚めがスッキリしない、休みの日に寝だめをしても疲れがとれない……。実は睡眠に大事なのは、量よりも「質」。寝だめをしてもかえって睡眠サイクルが乱れるため、不眠のケアには逆効果なのだ。

そこで、フィリップス社が開発したのが、「SmartSleepディープスリープ ヘッドバンド」。ヘッドバンド型の睡眠サポートツールで、脳波から睡眠段階を検知して、深睡眠に至ったと判断されたときにオーディオトーンを流し、睡眠の質を高めることができる。フィリップスがハーバード大学医学部教授を始めとした睡眠領域の専門家と共同研究をして、14年の歳月をかけて完成させた商品だ。

(画像元:https://www.philips.co.jp/)

ヘッドバンドに装着された2つのセンサーで脳波を測定し、睡眠を妨げることなく、内蔵スピーカーからオーディオトーンを流し、深い睡眠が長く続くように促す。専用アプリ「SleepMapper」と連携することで毎日の睡眠スコアが記録でき、睡眠の管理や自分の健康チェックにも活用できる。

着けて寝るだけなので、負担がないのも魅力。睡眠改善の努力をしてみても、なかなか効果が得られない人は試してみてはいかがだろうか。商品は家電量販店のほか、ネット通販サイトなどでも購入できる。

睡眠不足や質の悪い睡眠による損失は膨大だといわれている。日本人の睡眠不足による経済損失は年間約15兆円にのぼるという試算も発表されているほどだ。ぐっすり眠れなければ仕事のパフォーマンスが上がらないのは当然。睡眠を積極的に改善することで、生活全体の質も上げていきたい。

チンパンジーの寝床にヒントを得た
「人類進化ベッド」とは?

(元記事URL:http://hero-x.jp/article/4919/)

天保元年(1830年)より寝具にかかわってきた京都の老舗・株式会社イワタ。そのイワタが開発したのが、「人類進化ベッド」だ。寝具は通常、和風のものでも洋風のものでも四角いものだが、このベッドは優しいカーブをもつ楕円形。かつ、成人用と考えると、やや小さい。実際、あおむけに寝ると、足首が出てしまうそうだ。なぜこれが人類にとって「進化ベッド」なのだろうか?

実はこの商品、チンパンジーのベッド(寝床)を参考に作られている。チンパンジーは毎日、寝る前に都度、木の上に寝床を作り、その数は一生で一万個にものぼるという。このベッドで研究者が寝てみたところ、あまりの寝心地のよさに爆睡してしまったとか。その話をヒントに、イワタの代表取締役であり、睡眠環境アドバイザーとしても活躍する岩田有史氏の主導で、チンパンジー研究者やデザイナーの協力も経て、製品が完成したという。

人類進化ベッドでは、胎児のように身体を丸めると、すっぽりとベッドに包まれる体勢になる。まるで母のお腹の中にいるような安心感が得られそうだ。また、チンパンジーは居心地がよくなるよう、寝転びながら自分のベッドを微調整することもあるそうで、そういった細かい調整ができるようにパーツなども工夫している。

近代化することで不自由になってきた私たちの生活。原点に帰って「チンパンジー型」の眠りを実践してみれば、本来の健康を取り戻すことができるかもしれない。

(text: HERO X 編集部)

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未病対策装置はデザインも◎ 歩行解析ロボットが世界的コンペティションでゴールド受賞

HERO X 編集部

イタリアで開催される世界最高峰のデザインコンペティション「A’ Design Award & Competition 2020-2021」の受賞プロダクトが発表になり、株式会社RDSがエントリーした3つのプロダクト全てがゴールドを初めとする各賞への入賞を果たした。この特集ではそんな受賞作品をフォーカスしていく。

ゴールド受賞 社会課題解決型ロボへの期待
普段通りに歩くだけで健康課題を可視化

平らな直線を5メートル往復歩行するだけで、人の健康状態を測定し、さまざまな疾病や進行度を分析できる装置、健康寿命についてさまざまな課題を抱える現代社会において、そんなロボットが誕生したと聞けば、多くの人が関心を持たずにはいられないはずだ。そんなヘルスケア領域のプロダクトで、RDSが開発した歩行解析ロボット『Gait Analysis Robot Medical Health Measurement System』(仮)がメディカルデバイス・医療機器デザイン部門のゴールドを受賞した。

この装置のすごさはその測定方法にあると言える。従来の動作解析とは異なり、実に簡易的なのだ。3Dカメラを搭載したAGV(無人搬送車)ロボットが、歩く被験者の後ろを追跡しながら歩行中のデータを集め、歩行状況を正確に把握するというもの。あらゆる疾病の原因と密接に関係している「歩行」に注目し、これまで発見が難しかった病気の早期発見と予防に期待のかかるプロダクトだ。

歩行状況は、認知症、脳卒中、関節疾患及び骨折・転倒など、健康寿命を縮める原因として注目されている。たとえば高齢者の転倒による骨折から寝たきりというパターンも多いため、転倒予防(転倒リスク)の観点からも、簡単にセルフチェックできる歩行測定の必要性を感じる医療従事者も多くいた。こうした社会的な背景もあり、このロボットへの期待が高まっているというわけだ。

また、リハビリなどの機能訓練の場においては、その効果を測る手段としても有効だ。訓練を提供する施設や事業者にとっては、リハビリによって利用者の身体機能がどれくらい改善したのか、個別機能訓練加算という視点からも評価する必要がある。歩行状況を正確に把握することが、さまざまな観点から有効であることは広く知られるところであり、スマホの登場で歩行測定は簡便に実施できるようになっていた。だが、こうした簡易な方法によるデータは、精度の低さなど多くの課題もある。

確かなデータが取れる新たなプロダクト

一方で、歩行スピードや歩幅の計測だけでなく重心の移動まで推定するなど、本格的な歩行分析には、人にマーカーを装着して測定する光学式動作解析システムが必要だが、そのような高性能な機器を揃えている施設は限られている。さらに、一人当たりの測定準備にも手間がかかる。高価で手間がかかることから実施できる人数が限られ、分析に必要なデータを収集できないという課題もあった。

その点『Gait Analysis Robot Medical Health Measurement System』は、クラウドサーバー上で協力医療機関のもつ疾病データとAIで照合し、被験者のさまざまな疾病や進行度を測定する。将来的にはRDSが持つデータバンクと照合することで、歩行データからの疾患の発見を目指すことが開発コンセプトとなっており、従来は発見が難しかった脳卒中など多くの疾病の前兆となる体調の変化や未病対策への活用など大きな期待がよせられている。『Gait Analysis Robot Medical Health Measurement System』は歩行解析情報のデータバンク化に向けて、大きな一歩となった。

今回の受賞を称え、同プロダクトのネーミングを日本ヒップホップ界のレジェンドGAKU-MC(ガクエムシー)が担当するという情報もある。世界のリハビリを変えるとまで言われるこのプロダクトにどんなネーミングが付けられるのか、引き続き注目していきたい。

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(text: HERO X 編集部)

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