福祉 WELFARE

「歩きたい」という想いを高める!歩行能力評価デバイス「AYUMI EYE」

Yuka Shingai

超高齢化社会が加速する中で、大きなカギとなっている高齢者に対する自立支援。今回紹介する『AYUMI EYE』は、歩行能力の評価により、高齢者の体力を測定するとともに、「運動したい」「自由に出かけたい」というモチベーションも高めてくれそうなアイテムだ。

モジュール(加速度センサー)を腰部に装着し、6~10メートル歩くだけで、独自のアルゴリズムにより歩行状態が「推進力」「左右バランス」「歩行リズム」の3点から分析され、合わせて「歩幅」や「歩速」も測定ができる。

画像提供元:AYUMI EYE (運営:株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団)

この分析結果は専用のiPad(iPhone)アプリで解析され、点数・マップ形式でスコア表示される。以前の結果と比較することで、機能訓練の成果が目に見える形で分かり、「歩きたい」というモチベーション向上に結びつけられるのが『AYUMI EYE』の大きな特色だ。

画像提供元:AYUMI EYE (運営:株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団)

また従来、非常に複雑で時間がかかっていた体力測定が簡略化され、利用者やその家族が分かりやすい形で結果を伝えられるため、負担がかかりがちな介護スタッフの業務改善にもつながっている。

「AYUMI EYE」の開発を手掛けた早稲田エルダリーヘルス事業団が運営するデイサービス事業所「早稲田イーライフ」ほか、大学病院などの医療機関や自治体の地域支援事業など、導入事例も増加中。

これからより一層、介護の現場でテクノロジーの活用が求められることになりそうだ。

[TOP動画引用元: https://youtu.be/T-3G2XZQoO0

(text: Yuka Shingai)

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福祉 WELFARE

健康は住環境から。大和ハウスが都市ストレスを軽減する家を発表

HERO X 編集部

もはや、健康は家づくりから考える時代に突入するのか。住宅メーカーの大和ハウス工業株式会社は都市ストレスから解放される家を目指したモデルハウスの展示販売を開始すると発表した。予防医学の研究者である石川善樹氏の知見を活かし、「都市ストレスからの解放」と、「五感のゆらぎ」、「人とのつながり」が生れる家を目指して開発、50歳~75歳世代向けの都市なか3階建て木造モデルハウスとして販売をはじめた。

洗面所に立てば体重、血圧、筋肉量、骨密度、体脂肪などが計れ、寝室では睡眠効率を計測する──暮らしているうちに健康に関するデータを自然に取得できる家「スマートウェルネスハウス」の開発を進めている同社が今回注目したのは「都市ストレス」。人工物に囲まれた都市部に暮らす人々はストレスが溜まりやすい傾向で、反対に、森にはストレスを解放する可能性があるとし、自然を感じられる空間にこだわった家を目指したという。

夜になれば明るく照らしてくれるライト、暑さ、寒さを和らげてくれる空調設備、人間は多くのものを作り出してきた。ところが、石川氏の研究によれば、自然の中に長年暮らしてきた人類にとって、それは「ストレス」の要因となり得るという。東京、神奈川、大阪など、都市部で暮らす50歳~75歳世代の人に聞いたアンケートでは、「都市ストレスを感じているか」の問いに対して約8割がYESと回答、また、YESと答えた人の方が都市ストレスを感じていないと答えた人に比べ「心の余裕」や「人生への充足感」が低いことも分かった。

3階の寝室には人間の耳では聞き取れない20kHz以上の高周波音を含む自然の原音を、季節や時間の移ろいにあわせてハイレゾ音源で収録・再現した音響システム「R-LIVE」を導入、木々のそよぎ、鳥のさえずり、川のせせらぎなどを無意識的に身体で感じながら眠ることができるようにした。技術は人の暮らしをどこまで豊かにしてくれるのか。実物は品川シーサイド展示場にて見ることができる。詳しくは同社HPへ。

https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/index.html

(text: HERO X 編集部)

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