福祉 WELFARE

スポーツマンシップで社会問題を解決する!?「HEROs Sportsmanship for the future」ってなんだ

中村竜也 -R.G.C

アスリートと日本財団が手を取り、スポーツが持つ力を通して様々な社会問題の解決やソーシャルイノベーションの輪を広げていくことを目的に、元サッカー日本代表の中田英寿氏や元プロ野球選手の松井秀喜氏他17名の現役・引退選手によって発足された「HEROs Sportsmanship for the future」(以下、HEROs)。

“HEROs”は、日本財団が今まで培ってきた社会貢献活動に関する知識や経験、人的ネットワークをスポーツの持つ力と繋ぐことで、未来の財産である子どもたちに将来の夢や希望を与え、次世代に向けたより良い社会を創造する活動をするだけではなく、アスリートが競技場以外でスポーツマンシップを発揮できる場所として、中田英寿氏をはじめ、元プロ野球選手の松井秀喜氏、柔道全日本監督の井上康生氏など錚々たるメンバーがアンバサダーを務めていることでも注目されている。

では実際にこのHEROsがどのような動きをしているかが気になるところではなかろうか。その軸は3つあるという。まず1つ目は、社会と繋がるスポーツマンシップについて若手選手を中心に次世代の人材を教育、育成する「HEROs ACADEMY」。2つ目は、社会貢献活動をするアスリートや団体をマッチングさせ各々が持つ長所を発揮させる「HEROs ACTION」。そして3つ目は、スポーツの持つ力を社会貢献の中で発揮したアスリートを表彰する「HEROs AWARD」。といったように、社会貢献活動を普及させるためにこれらの軸を持ち活動しているのだ。

すでに海外では先駆的にこのような活動が行われており、モハメド・アリやアンドレ・アガシなどのトップアスリートが、ルーキー向けの社会貢献研修、個々に合わせた社会貢献プランの作成、NPOとのマッチングなどを行う専門団体「athletes for HOPE」を立ち上げるなど、活発な動きが世界の常識として見られるが、ここ日本ではまだ始まったばかりの取り組み。それだけに、競技を離れたアスリートの活動が実際に知られていない現実を、HEROsのようなプラットフォームを通して多くの方に知ってもらうことが、大切になってくるのではなかろうか。

オフィシャルサイト
http://sportsmanship-heros.jp/

[TOP動画 引用元]https://youtu.be/zT2KNxyD350

(text: 中村竜也 -R.G.C)

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介護施設の深夜巡回を自動化。見守りロボット「アイミーマ」とは

HERO X 編集部

人手不足が深刻化する医療や介護の現場に朗報! 電子機器の製造などを手掛ける中小企業8社で構成された「新世代ロボット研究会」は、主に夜間の見守りを得意とする介護見守りロボット「アイミーマ」を発表した。遠隔操作で自律走行し、搭載された赤外線カメラと画像認識システムにより、夜間など暗いところでも人が倒れているなどの異常を検知、施設職員に知らせることが可能だという。

開発を手掛けた「新世代ロボット研究会」は、それぞれの強みを生かし、新しいロボットの開発をしようと集まった中小企業8社で構成された研究会。主に愛知県内の機械系の企業が集結し、研究を重ねている。同研究会が中心となり介護分野を助けるロボットとして開発したのが「アイミーマ」。誰でも簡単に使えて壊れにくい 、“メンテナンスフリーの介護見守りロボット”を目指して研究・開発されたロボットだ。

映像・音声・照度・温度・湿度センサーに加え、夜間充電不要の大容量バッテリーも備わっており、異常を検知した際には、施設職員のパソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末に映像が転送されるというシステム。職員は映像を見ながらロボットに内蔵されたマイクとスピーカーを通じて、入居者と遠隔地から会話をすることもできる。現場職員にとって肉体的にも精神的にもとくに負担の大きかった夜間における施設内の巡回が楽になるだけでなく、ロボットが担うことで巡回頻度を増やすこともできるため、見守り体制を強化することにもつながるという。

常設のカメラの場合、24時間監視されているような感覚を覚える人もいるのだが、巡回ロボットの場合、それぞれの生活が見られるのはロボットが近づいて来た時にだけで済むため、プライバシーにも十分に配慮することが可能となる。また、あえて人型ロボットにしないことで入居者に威圧感を与えることなく見守りを行うことを実現した。事前に指示された走行経路に沿って定期的に施設内を巡回するが、万が一、道を間違えても天井に表示されたマークを認識して自分の現在地を把握し、既定のルートにロボット自身が自動で戻っていく機能も備わっている。

「アイミーマ」のようなロボットが仕事の一部を担うことで、職員の負担は軽減される。こうした施設内巡回見守りロボットは、医療機関や介護施設の入居者、また、そんな人たちを支える家族にとっても、安心・安全とサービスの向上に繋がる。最近リリースの相次ぐ介護分野のお助けロボット。人間とロボットの協業のモデルケースとしても、今後は注目を集めるだろう。

[TOP動画引用元]https://youtu.be/icuf03PxF-k

(text: HERO X 編集部)

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