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次世代ロボットセンター・4REが巨大ロボを携えて未来を切り拓く!

HERO X 編集長

ロボットと一口に言っても様々なものがある。一般に思い浮かべるのは工場や倉庫などの労働現場で稼働する産業用のロボットだろう。ごく一部のエンターテインメント系ロボットを除けば、ニュースになるのもそういった“役立つ”ロボットたちだ。そんな中、新しいロボットとのかかわりを提案しているラボが、株式会社4REだ。イベント用巨大ロボ「MEGABOTS」を擁する彼らの動きに注目!

日本でいち早くアメリカの巨大ロボ「MEGABOTS」を取得、カスタマイズして展開している4RE。制御盤のエンジニアリングメーカーであり、自動配達ロボ「HAKOBOT」なども開発する株式会社三笠製作所と株式会社RDSが新たに立ち上げた次世代型ロボットセンターだ。立ち上げにあたっての話しはHERO Xで行なった対談に詳しく掲載されている。

MEGABOTS社の巨大ロボットが、
あなたの街にもやってくるかも!?

「MEGABOTS」は、人が操縦席に座って操作する「ガンダム」のようなロボット。まるでアニメや特撮映画に出てくるような「コックピット」型の、SF感溢れる機体が魅力のロボット。高さ4.5メートルの大型ロボットで、実際に操縦できるというのは国内ではまだ珍しい。格闘家の朝倉未来のYoutubeを始め、人気Youtuberの動画などでも紹介され、また去年10月にはフジテレビの人気番組『逃走中』にも登場した。

最近はロボットというと、何に役立つのか?とすぐに考えてしまうが、4REが提案しているのは、ロボットとの新しいかかわり。前述の「MEGABOTS」はイベントなどのシーンで、ゲストが実際に試乗でき(操縦は4REのドライバーが担当)、ランチャーからTシャツなどの景品を発射することができる。エンジニア・ドライバーを派遣しての純粋なレンタルとして稼働させているのだが、主催者側のニーズに応じてカラーリングなどのカスタマイズにも対応している。

「MEGABOTS」だけではなく、4REではオリジナルロボットの製作を受注する「ロボット製作所」のプロジェクトも実施している。この取り組みのユニークなところは、単にロボットを作るというだけでなく、ロボットを使ったソリューションや広告展開、プロモーションの提案までを行なっていることだ。

同社によれば、「ロボット」を核とした、様々なビジネスの展開をパートナーと考えていくという。また、ロボットビジネスのコミュニケーションのありかたも提案したいのだとか。

小さい頃には誰もが憧れていたロボットという存在。それがいつの間にか、味気ないものになってしまってはいないだろうか。もちろん、実用ロボットの存在は今の日本の産業には欠かせない。しかし、夢を描くことで切り拓かれていくテクノロジーもあるだろう。まずは「MEGABOTS」の操縦席に座り、失われていたロボットへの夢を取り戻してみたい。

問い合わせ先
株式会社4RE:info@4re.tokyo
公式サイト:https://4re.tokyo/

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(text: HERO X 編集長)

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世界初、義足のポップスター ヴィクトリア・モデスタの美しき表現世界

岸 由利子 | Yuriko Kishi

ヴィクトリア・モデスタ。彼女がその名を世界に轟かせたのは、2012年ロンドンパラリンピックの閉会式で披露したパフォーマンス。スワロフスキーを贅沢にあしらったクリスタル義足で“雪の女王”を演じ、一躍スターに躍り出た。歌姫、パフォーマー、アーティストであり、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディア・ラボのディレクターズ・フェロー(特別研究員)としての顔も持つ異例のポップスターの魅力を探るべく、その軌跡に迫った。

引用元:Viktoria Modesta instagram https://www.instagram.com/viktoriamodesta/

20歳。“開放”の瞬間から、
自ら切り拓いた驚異的サクセス

ラトビアで生まれた時から、臀部の関節が外れ、左足の神経が損傷していたヴィクトリア・モデスタ。その足が育たなかったため、6歳から11歳の間に15回の手術を受けたが、思うような効果は得られず、家族で移住したロンドンで、20歳の時、自らの意思で膝から下を切断。幼少期のほとんどを病院で過ごし、14歳で義務教育を受けることを止めた彼女にとって、手術という決断は、自身のアートを追求するための“開放”の瞬間だった。

ロンドンパラリンピックの閉会式でヴィクトリア・モデスタが着用したクリスタル義足
引用元:https://www.pinterest.jp/pin/340584790539704087/?lp=true

ファッション・デザイナーのアレキサンダー・マックイーンhttp://hero-x.jp/article/62/)やアーティストのマシュー・バーニーなど、アバンギャルドかつ唯一無二の世界感を実現する表現者たちの存在を知って以来、ファッションや音楽に傾倒し、自らの身体を使ってアートを作り上げることを独自に学んでいたモデスタ。

16歳の頃より、モデルやミュージック・ビデオへの出演などの活躍を始め、2010年には、ミュージシャンとしての初シングル「EP1」をリリース。2012年には冒頭でも述べた通り、2012年ロンドンパラリンピックの閉会式に出演。Coldplayの名曲「42」の生演奏に合わせて“雪の女王”を演じ、圧倒的なパフォーマンスで世界にその名を知らしめた。

「この時、私の未来的なアイデンティティをいかにして具現化するかということ、そして、その表現には限界がないということを確信したの」

音楽、ファッション、アート、テクノロジー。
あらゆる境界線を超えながら、“身体”で昇華する

「何が人間の身体を作るのか。既存の概念を超えることは、簡単よ」。そう語るモデスタの活躍は、その後も加速していく。2014年には、イギリスの公共テレビ局Channel 4とのコラボレーションによるシングル「Prototype」のミュージック・ビデオを発表。本記事の冒頭でも紹介したこのビデオは、Born Risky キャンペーンの一環として制作されたもので、You Tubeで600万回以上、Channel 4のFacebookページでは1600万回以上の再生回数に達し、“世界初のバイオニックポップスター”として、不動の地位を確立した。

楽曲やパフォーマンスに合わせて、異なる義足を着用しているモデスタ。つま先が鋭く尖ったジェットブラックの円錐形の義足、蛍光灯のような光を発する“電気義足”など、既存の義足のあり方をくつがえす斬新なデザインと特有の美しさに目を奪われる。

2016年発売のアルバム「Counterflow」のリリース時には、神経科学者をはじめ、プログラマー、衣装デザイナーらとチームを組み、3Dプリントネイルや手首に付けたセンサーによって、サウンドや照明効果を操るという異例のパフォーマンスをベルリン・ミュージック・テック・フェストで披露した。

音楽、ファッション、アート、テクノロジーなど、あらゆる境界線を超えながら、自らの身体を使って、それらを融合させ、美しく昇華させる義足のポップスター、ヴィクトリア・モデスタ。「私は、プロトタイプなの」と自身が言うように、“試作品”が、今後どのような進化を遂げていくのか、要注目だ。

Viktoria Modesta
http://www.viktoriamodesta.com/

[TOP動画引用元:Channel 4 https://youtu.be/jA8inmHhx8c

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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