医療 MEDICAL

体温計に「貼る」という選択肢!ウェアラブル体温計『MemoKids』でらくらく検温

Yuka Shingai

保育園の登園時、予防接種や発熱時の通院など、子どもの体温を測る場面は数多いが、じっとしていられない子どもを相手に体温計を当てて待つのは、なかなか至難の業。正確に検温できなくて、何度もやり直し…なんてこともザラにある。そんなストレスから子どもも大人も解放されるアイテムを今日はご紹介したい。

引用元:Kickstarter

『MemoKids』は子どもの肌に貼り付けて、Bluetooth連携したスマートフォンのアプリに体温測定データを送信することができるウェアラブルデバイス。デバイスの裏側に付属の子供専用粘着テープを貼り、肌に当てるだけ。剥がれる心配もなく、入眠中や起床時などのタイミングで、体温の変化をコンスタントに知らせることができる。また、睡眠の質もモニタリング可能とのことだ。

引用元:Kickstarter

感染症など体調不良が長引いた際に、何度も体温計を体に当てる手間から解放され、子どものストレスも軽減されるだけでなく、病院など臨床の場では1人1つの体温計を使うことで、感染症患者の接触感染も予防できる、優れものだ。デバイス本体はUSBケーブルを使って充電すれば、24時間使用が可能。低電力消費なのも魅力的なポイント。54mm×32mm×3mmと薄く、軽量なため、子ども自身も装着する違和感を持たずに使えそうである。化粧ポーチや財布に入れてしまえば持ち運ぶこともできる。

引用元:Kickstarter

『MemoKids』は、2018年1月にファンディングプラットフォームKickstarterで支援を募り、惜しくも目標額には達成せず終了したが、初回生産分の配送まではすでに完了している。Bluetoothと連携できる体温計として、額にかざすだけで検温できるものも開発されているが、これから益々新しい製品が登場する、期待が寄せられる分野かもしれない。

[TOP動画引用元:https://www.youtube.com/watch?v=SGjB2q_TOqk
[画像引用元:Kickstarter

(text: Yuka Shingai)

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医療 MEDICAL

腸や子宮内環境も改善可能?ヘルスケア最前線

Yuka Shingai

コロナ禍でライフスタイルが激変し、健康により一層の関心を抱いている層も多いだろう。 日進月歩のテクノロジーの中でも特に進化が目覚ましいのがヘルスケアの領域。まだまだ一般的とは言えないものの、ニッチだからこそこれからの飛躍が大いに期待されるトピックを2つまとめてご紹介しよう。

健康促進もフードロス問題も解決!
注目の食材“グリーンバナナ”

腸内環境を整える=「腸活」に乳酸菌やビフィズス菌の摂取が効果的であるというのはかなり浸透しているが、「レジスタントスターチ」と呼ばれる難消化性のでん粉が腸活に大きく効果ありだ。胃や小腸で吸収されずに大腸まで届き、腸内で善玉菌を活性化、便通の質を高め、腸内を酸性に近づけてくれる。ジャガイモや豆、さつまいもにも含まれるレジスタントスターチだが、含有率が非常に高いのが、黄色く熟する前のグリーンバナナ。スマートスターチ社はこのグリーンバナナを高純度で抽出するとともに、量産化まで実現している。
事のきっかけは中南米のバナナ農園で熟す前にグリーンバナナが大量廃棄されるフードロス問題。フードロスの軽減と健康促進という二つのイノベーションに加えて、今後は海外でプラントを建設することで現地の雇用創出にも期待がかかっている。

記事を読む▶フードロスを減らし、 “腸活”を劇的に変える!? スマートスターチが描く新常識

不妊症から子宮頸がんまで、
子宮内フローラが予見する
女性のヘルスケア

いまや国内カップルの5.5組に一組が悩むと言われている不妊。不妊の原因は様々だが、不妊症解決の糸口として脚光を浴び始めているのがゲノム解析による子宮内フローラの検査。Varinos社は腟や子宮から採取した検体を用いて子宮内の菌の種類や割合を調べる検査を行っている。
現在は検査を導入している病院から送られてきた検体をラボ内で解析し、ドクターにフィードバックを行う。より気軽に検査を受けられる状況を目指すべく、自宅でできる検査キットの開発にも取り組んでいる。さらに子宮内フローラを整えることが不妊だけでなく、早産や子宮頸がん、月経周期の乱れなど女性のヘルスケアの多くを改善、予防できる可能性が高いという。
不妊治療は現状保険適用外のものがほとんどで、まだまだ誰もが気軽にトライできるものではないというのが実情だ。2020年の出生数が統計史上最少となり、少子化が加速する今、これらのテクノロジーがどのように受け入れられていくかにも注視したい。

記事を読む▶不妊治療も子宮頸がんも予防の時代へ 子宮内フローラが教えてくれること

(text: Yuka Shingai)

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