テクノロジー TECHNOLOGY

GPSでスポーツに変革をもたらす「Field Wiz」が、日本上陸!

HERO X 編集部

GPSを使い選手の動きを正確に計測するウェアラブルな測定器「Field Wiz」。国内外のプロチームをはじめ、さまざまな競技の練習で導入がはじまっている。イギリスのプライトン大学も認める性能を持つこの機器が日本でも手に入るようになった。

人の軌道を瞬時にデータ化

人工衛星(GPS, GLONASS, Galileo Ready 等々)から送られてくる高精度測位データをもとに、選手の動きを正確に捉えるもの。加速計測、ジャイロスコープと地磁気計の補正で、安定した情報が取得できる「Field Wiz」は、サッカーやラグビーなどフィールドスポーツをはじめ、テニスなどのコート競技に至るまで、さまざまな分野のスポーツで活用がはじまっている。ビブスのように気軽に着用ができる専用のベストに装着、35gの端末から送られるデータは、インストール不要のWEB上のアプリケーションを使うだけで、簡単に解析することができる。ヨーロッパや北南米、アフリカ各国のナショナルチームやプロチームで採用が相次ぎ、国内ではすでにJリーグなどプロスポーツチームをはじめ、複数の競技で使用が始まっている。

客観的な指標で評価へ

「Field Wiz」で計測できるのは、総移動距離、スピードゾーン別の移動距離、加速や減速の大きさや、心拍数など生理学的な負担など。これらが分かることにより、選手にどのような弱点があるかを見極めることも可能だ。これにより、通常のトレーニング時に鍛えるべきポイントが分かりやすくなる。選手に対しても、客観的なデータとして見せられるため、人間の感覚では見過ごしてしまう他選手との動きの差までをも見える化できる。

不調をキャッチ 悪化を防ぐ

  また、データを蓄積していくことで、コンディションの良し悪しの状態が分かるようになる。頑張り屋の選手ほど、痛みを隠して試合に出ることがあるが、平常時よりも動きが悪ければ、ケガなど、何らかの不調の原因が隠れている可能性も。こうした変化をいち早く発見することも可能なのだ。客観的なデータから不調が見抜ければ、ケガや病気の悪化を防ぐことにも繋がる。日本では現在、京都市にあるエスアンドシー株式会社で販売中。詳しくは同社HP (http://www.sandcplanning.com/) へ。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/MBTluW51cvU

(text: HERO X 編集部)

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テクノロジー TECHNOLOGY

ロボットと人間の未来を予感!?アイコンタクトができるロボット『SEER』

HERO X 編集部

その幼子のような表情には、誰もが引き込まれてしまうだろう。日本のアーティスト・藤堂高行氏が開発した『SEER(Simulative Emotional Expression Robot)』は、向かい合う人の視線をとらえ、アイコンタクトができるロボットだ。人々と視線を交わし、うなずくような表情を見せるロボットは、「不気味の谷」を越えるものとなりそうだ。

SEERはロボットの「視線インタラクション」をテーマに作品をつくり続けている藤堂高行氏が制作したヒューマノイド型のロボットヘッド。目の前にいる人間を知覚し、そこに視線を往復させるカメラが組み込まれている。表情は、うなずくような頭の動きと、ワイヤーで作られた眉毛、眼球の動きで表現される。目を合わせた人の表情を模倣して見せることも可能だ。3Dプリンターで製作されたヘッドが、特定の性別や民族を反映していない点も、大きな特徴だ。どの文化圏の人々が利用したとしても、違和感はないだろう。ニュートラルで穏やかな表情は人間に敵意を抱かせず、優しさを感じさせる。

人間がロボットを見るとき、そこには「不気味の谷」が存在するという。ロボットが人間に近すぎると感じたある時点で人々はロボットに不快感を抱き、それを越えて人間と見分けがつかなくなると、再び共感が高まるという現象だ。アイコンタクトを獲得したことで、SEERは「不気味の谷」を軽やかに越えているように感じる。現在はアートプロジェクトとして発信されているが、今後は様々な活用法が考えられていくかもしれない。

一方で、ロボットが実用的な部分で、かなり人間の生活に入りこんでいる実例もある。株式会社ATOUNが制作するパワーアシストスーツは重い荷物の上げ下げをサポートする。

参考記事:ロボットを着て動き回れる世界を夢見る、社会実装家・藤本弘道【the innovator】

工場などで大きなニーズがあり、「腰」をサポートするパワードウェアは累計270台ほど売れているという。働き方改革の面からも、作業アシストロボットは今後大きく注目されそうだ。

実用的なものから人に癒しを与えるロボットまで、ロボット技術は日進月歩ですすんでおり、すでに私たちの生活の中で無視できない存在になっている。SEERがとらえる視線の先には、ロボットと人間のどんな共存が待っているのだろうか。

[TOP動画引用元:https://www.youtube.com/watch?v=opjXuy5uHBo

(text: HERO X 編集部)

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