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体の不自由など理由にならない。片足のブレイクダンサー・Jean Sokが魅せる究極の舞

中村竜也 -R.G.C

アスリートやファッションモデル、そして様々なジャンルのパフォーマーなど、ハンディキャップをもつ人々は、その活躍の場を確実に広げている。そこには、テクノロジーの進化や彼ら自身のアイデンティティーの確立など、時代とともにその多様性が認められた結果があるからではなかろうか。そして今回、またしてもとんでもない男が現れた。

彼の名は、アジア系フランス人の片足ブレイクダンサー・“B-Boy Hourth aka. Jean Sok”。そもそもブレイクダンスとは、1970年代ニューヨークのサウスブロンクス地区に住む若者たちの争いを、銃の代わりにダンスバトルで解決に導いたのが起源。その人間離れしたアクロバティックな動きは見ているものを虜にする魅力がある。

そしてこの“B-Boy Hourth aka. Jean Sok”は、シンボルマークとも言える松葉杖を、手足以上の動きを可能とした第五の肢として見事に使いこなすだけではなく、きっちりと音にはめながらフットワークやパワームーブを披露する。この世界トップレベルのブレイクダンスが認められ、過去にはシルク・ドゥ・ソレイユの『Michael Jackson The Immortal World Tour』への参加や、ビルボードミュージックアワードでのパーフォーマンスなど華々しい経歴へと繋がったのだ。

彼の信念である“believe your dream and never give up(夢を信じ諦めるな)”。言葉にするのは簡単だが、夢を追い続けることは並大抵のことではない。多くの人が年を重ねるにつけ利口に生きる道を選びがちになるが、彼のダンスを見ていると、自らを信じ戦い続けた者だけが知る景色を、なぜだかもう一度見たくなる。


[引用元]https://youtu.be/YgWLw0nY8r0

[TOP動画 引用元]https://youtu.be/pEMTTsml7hY

 

(text: 中村竜也 -R.G.C)

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片脚のBMXライダー、ジュリアン・モリーナが アンデスのローカルヒーローになったわけ

長谷川茂雄

コロンビア・アンデスの山奥、アンティオキア県で生まれ育ったジュリアン・モリーナは、地元で知らない人はいない18歳のローカルヒーローだ。幼少の頃に交通事故で左足を失いながら、自分がのめり込んだBMXに乗ることを諦めなかったジュリアン。バックフリップ(後方に一回転する技)を何食わぬ顔でメイクする彼には、失ったものをハンディキャップと捉える価値観などない。家族や気心の知れた友人に囲まれながら、今日も大好きなBMXに跨り、誰よりもテクニックを磨いている。

自分にできないなんて思ったことはない

ジュリアン・モリーナが生まれ育ったのは、コロンビアのアンデス地方にある山深いアンティオキア県。物心がつくとスケートボードやBMXに夢中になった彼だが、バスとの交通事故で重傷を負い、左足を失ってしまう。

とはいえ、彼はBMXに乗り続けた。好きなものに対する愛情が変わることはなかったのだ。父親のルーベン・モリーナは、そんな息子を自分の誇りだと語る。

片足を失っても技を磨いてきたジュリアンは、バーホップ、フルキャブ、180°といったトリックを容易くメイクする。だから彼は、友人たちが集う町の中央広場で、いつも注目の的だ。

靴の修理を仕事にしている職人の父、ルーベンは、底が常に傷んでしまうジュリアンの靴をいつも丹念にケアする。2人の姉も含め、家族はいつだってジュリアンをサポートしている。町の人にも家族にも愛されるジュリアンは、まさにローカルヒーローそのものだ。

彼がBMXに乗る場所は、生まれ育った町だけではない。車で4時間の距離にあるメデジン近郊のダートパークにも度々足を運ぶ。その巨大なパークに行く時はいつも、黙々とライディングを繰り返し、バックフリップを何度もメイクし続ける。

大怪我を負い、体の一部を失うことで、怒りや疎外感に支配される人は決して少なくない。しかし、ジュリアンは、冷静に自分の置かれている状況を把握し、ネガティブな思考に陥ることなく、すべてを受け入れている。

「僕は、BMXに乗り始めた当時も今も、バランスを失うことや転倒の心配をしたことはないし、自分にできないなんて一度も思ったことはない。いつだって自然にライディングしているだけなんだ」

[TOP動画引用元:https://www.redbull.com/jp-ja/this-bmxer-didnt-let-losing-his-leg-stop-him-ride

(text: 長谷川茂雄)

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