テクノロジー TECHNOLOGY

あの犬型ロボットでお馴染みのボストン・ダイナミクスの新型が、またまたキモ凄い!

小泉 恵里

2013年にGoogleに買収されたボストン・ダイナミクスは、ロボットを研究開発する企業。米陸軍が出資した軍用荷役バージョン「LS3」や超高速走行の「Cheetah」、蹴られても倒れない「Spot」、二足歩行のヒューマノイド型「Atlas」など、最近は新型を公開するたびに、そのキモ可愛いロボットの実力が凄い!と話題を集めてきました。

そんなボストン・ダイナミクスから新しいロボット「Handle」が発表され、youtubeなどの動画サイトでは45kgの荷物を運んだり階段を下りたり雪道を走ったりするムービーが公開されています。脚を屈伸させながら身体を巧みに左右に倒し、華麗なターンを決める姿はアイススケート選手のよう。雪道でもスリップしないし、段差のある場所でも左右の足の長さを器用に調整して難なくクリアします。

同社が従来から追求してきた生物模倣の自律歩行に、足先の車輪による高速走行を組合せたロボット。平らな地面では車輪を使ってスピード重視、不整地では歩きに切り替えてバランス重視と、車輪と脚のいいとこ取りした凄いロボットなのです。立ち上がると身長が約2m、走行速度約15km、垂直ジャンプは約1.2m。バッテリー動力のモーターと油圧アクチュエータ駆動。一回の充電での走行距離は約24kmと燃費もまずまずです。

向こうから荷物を運んで走ってくる人間が来る〜と思っていたらロボットだった!という時代が、近々来るかもしれませんね。

(text: 小泉 恵里)

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テクノロジー TECHNOLOGY

わずか40秒で車いすを荷台に自動収納!どんな車種にも付けられる「Robot R11」が凄い

長谷川茂雄

車いすユーザーが車の運転をする場合、自分が運転席に座ってから、車いすを助手席や後部座席に収納する必要がある。仮にラゲッジ・スペースに収納する場合は、介護者がサポートする以外に方法はない。そんな現状を変えようと、イスラエルのエンジニアリング会社TMNで代表を務めるモシェ・オフェック氏が、車いす収納支援ロボット「Robot R11(ロボットR11)」を開発した。この画期的なプロダクトは、一般的な乗用車であれば、ほぼどんな車種でも搭載できる。取り付け作業だけで、誰もが求めていたパフォーマンスが可能になるのだ。欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)」でも話題になった、新たなプロダクトに迫る。

ドライブ時の車いすユーザーの
ストレスを大幅に軽減

多くの車いすユーザーが抱えている課題、そのひとつが、車を運転する際、車いすを収納するために多くのエネルギーを消費するということだ。乗車の際には、運転席側のドアを開けて車いすから運転席に乗り換えたら、自力で車いすを畳み、助手席か後部座席に収納するのが一般的。座った状態でその作業を行うこと自体、かなりの労力を必要とするだけでなく、車いすを収納した場合、車のシートは、確実に1つが(収納スペースとして)埋まってしまう。

だからといって運転席に座ったままでは、ラゲッジ・スペースに車いすを収納することは物理的に不可能であり、介護者の助けも必要だった。

イスラエルのエンジニア会社、TMNで代表を務めるモシェ・オフェック氏が開発したのは、ラゲッジ・スペースの内部からアームが伸びて、運転席の横に置いた車いすをピックアップし、収納するロボット「Robot R11」だ。

長いアームは、極めてスムーズに車いすをキャッチし、無駄な軌道を描かずにラゲッジ・スペースへ納める。時間にして約40秒。まったくストレスを感じることはない。車いすを収納し、車で目的地に到着したら、今度はアームがラゲッジ・スペースから車いすを取り出し、運転席の横にそっと置いてくれる。

この画期的なアームの動きを完成させるために、オフェック氏は、「1万回以上のテストを行った」という。しかもRobot R11は、400を超えるオペレーションを記憶した高性能ロボットであるにも関わらず、非常にコンパクトで、基本的にどんなタイプの乗用車にも装着が可能だ。

最初の試作品が完成してから、「15年もかかってしまった」とオフェック氏は笑いながら語るが、多くの実験と検証を繰り返して精度を高めたこのプロダクトは、2018年、欧州で開催された著名な福祉機器展「REHACARE」でも、高評価を獲得した。

小売価格は、約1万4000ユーロ、日本円にして175万円前後。今後はアジア市場への進出も本格化する予定があるだけに、日本での発売にも期待が膨らむ。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/yWJ3VvsLOvo

(text: 長谷川茂雄)

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