スペインのエンジニアGuillermo Martínez氏は、自宅の3Dプリンターで製作した義手を貧困地域の人々に提供するAyúdame3Dというチャリティー活動を行なっている。
右腕に装着した義手を左手で握りしめながら、嬉しそうに笑う男性。この義手を製作したのはスペインのエンジニアGuillermo Martínez氏だ。彼が製作する義手はとてもシンプルなものに見えるが、両手で鍬をつかみ畑を耕したり、ミシンを使ったりと、生活していくのに必要な作業を無理なく行うことができる。義手の提供を受けたのはケニアに住む6名の人々。義手を装着した瞬間、「人生が大きく変わった」と喜びの声をあげた。
Martínez氏は、国際ボランティア活動などに参加、3Dプリンターで義手・義足の製作を行うEnabling the Futureという活動を知ったことをきっかけに、この活動をはじめたそうだ。彼はより多くの人々に義手を提供していくために、クラウドファンディングを立ち上げ、3D印刷の技術について「今の段階では、3D印刷でできることのほんの一部しか開発されていないと思います。 20年後には、特に医療と医学の分野での発展は驚異的なものになるでしょう」と語っている。
非常に高価で、限られた人々にしか手にすることができなかった義手や義足。しかしその状況は、3Dプリンターの出現によって大きく変化した。「より多くの人々に、義手や義足を提供したい」とチャリティー活動を行う人々の輪が世界中に広がりつつある。彼らの活動は、これからもたくさんの人々を笑顔に変えていくに違いない。
http://ayudame3d.org/
http://enablingthefuture.org/category/featured-stories/









2025年には世界がまだ見たことのない超高齢化社会に突入する日本。健常者にとっても、高齢化は避けられない。高齢者の多くが抱える問題に、足腰が弱ることが挙げられるが、となれば、歩くことに困難さを抱えるのは障がい者だけではなくなるだろう。なにがマイノリティーで、なにがマジョリティーなのか、マイノリティーとマジョリティーはいつ逆転してもおかしくない時代を迎えようとしている。福祉機器はより身近に、そしてファッショナブルなものへと進化を遂げはじめている。こうした福祉機器の開発や、建造物や公道などにより、物理的なバリアはなくなりつつあるが、障がい者や福祉そのものに対する「心のバリア」はまだまだ高い。このバリアをどこまで取り払うことができるかが「超福祉展」の挑戦だ。「カッコイイ」福祉機器をあなたはいくつ見つけられるか。思わず唸るデザイン性に優れたアイテムたちにぜひ会いにいってもらいたい。
