テクノロジー TECHNOLOGY

ITのネクストトレンドなるか?スマートミラー×フィットネスの市場が拡大中

Yuka Shingai

数あるIoTデバイスの中でも、インターネットに接続し、鏡にデジタル情報を表示できるスマートミラーの成長が目覚ましい。すでに百貨店やビューティーサロン、ホテルやオフィスなどに導入されているスマートミラーとフィットネス業界のタッグが、ITのネクストトレンドとなる機運に満ちている。

AIなどの先端技術を活用し、デジタルソリューションを提供する株式会社ジーエルシーが独自に企画開発した「スマートミラー2045」はAndroidOSを標準搭載した等身大サイズのタッチパネル式ミラー。インタラクティブにコンテンツを楽しむほか、コミュニケーションロボットなどと組み合わせると業務の効率化を図ることもできる。

この度、「スマートミラー2045」と連携をスタートしたのはスイス発の3Dボディスキャニング・システム 「BODYGEE」だ。世界最大のフィットネス・ウェルネス見本市 FIBOでInnovation & Trend Awardを受賞した本製品は3Dカメラを使って、精密なリアル3Dアバターをたったの90秒で作成できることが特徴。ビフォー&アフターのアバターを比較していくことで、体重のみならずボディラインや各パーツのサイズ、姿勢や体組成にいたるまで詳細にモニターすることができ、ダイエットやシェイプアップのモチベーション向上にも繋がりそうだ。

米国発のスマートミラー「Mirror」は鏡を通してヨガやボクシングなどフィットネスクラスをリモートで受講できることで大きな話題を呼んだが、2019年夏にはパーソナルトレーニングのサービスをスタート。2018年段階で約28億ドルと推計されていたスマートミラーの市場規模は2023年には約44億ドルまでに拡大されることが予測されており、勢いは増すばかり。世界中の動向をチェックしてみたい。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/R3M3y8d3MAU

(text: Yuka Shingai)

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テクノロジー TECHNOLOGY

日本製のアシストしすぎないロボット「アクティブギプス」とは?

HERO X 編集部

パワフルに電動で動きを支えるアシスト系のロボットたちの開発が進む中、あえて、残存機能に着目し、動力アシストをしすぎないことでリハビリ要素も取り入れようと開発が進められる装着型支援ロボットがある。臨床実験でもそのリハビリ効果が実証されつつあるようだが、一体どのようなものなのか。

重たい荷物を軽々と持ち上げられるアシストスーツや、弱った膝をアシストする歩行アシストロボットなど、近年はアシスト系ロボの開発が目覚ましい。そんななか、アシストしすぎないロボットの開発に乗り出したチームがある。新潟県の株式会社ルミナスジャパンは三重大学工学部のメカトロニクス研究室と共同で、あえてアシストしすぎない上腕動作支援ロボットの開発に乗り出した。

肘を伸ばす筋肉にあたる上腕三頭筋が麻痺すると、腕の曲げ伸ばしができなくなるのだが、この上肢機能障がいとなった部分についてアシストする役割をしてくれるのが開発を進めているロボット「アクティブギプス」。近年開発の進むアシスト系のロボはパワーアシストタイプの物が主流だが、残存機能がある患者の場合、アシストのし過ぎは他の機能の低下につながることがある。

例えば、杖をつけば歩けるのに、歩くのが遅いのだからと電動車いすに乗ってしまえば、歩く機能は低下して、本当に歩けなくなってしまうということがある。これではアシストのしすぎによる弊害もあるわけだ。一方でアクティブギプスは過度なアシストはせず、装着者本人の残存している肩付近の筋肉を有効に使い、肘折れを防止、体重を手先に伝えることで車いすへ移動する際のプッシュアップができたり、自分でドアを開けるといった日常動作が可能になる。一度の充電で8時間ほどの稼働が可能。車イスを自分で操縦することもできるようだ。厚労省の認可に向けて試作を続けているが、3Dプリンターで作り出すパーツでは、強度の面とコストの面で許認可に耐えうるものではなかったため、神奈川県のプロとラブズ合同会社と提携、同社が持つ射出成形技術を使い新たな試作づくりに乗り出すようだ。まだ販売には至っていないが、実現すれば事故などで上肢機能障がいを負ってしまった人たちが手軽に日常を取りもどせる補助具として、注目を浴びそうだ。

[TOP画像引用元:http://www.robot.mach.mie-u.ac.jp/html/research.html

(text: HERO X 編集部)

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