福祉 WELFARE

日本初の“健康マンション”が誕生!

田崎美穂子

「健康と医療のまちづくり」―住むだけで心も身体も健康になれるマンションプロジェクトが進んでいる。近鉄不動産株式会社、大和ハウス工業株式会社および名鉄不動産株式会社は、大阪府の吹田操車場跡地である「北大阪健康医療都市(愛称:健都)」において、健康と医療をテーマとした、総戸数824戸の大規模マンション「ローレルスクエア健都ザ・レジデンス」を建設中だ。

健康と医療をテーマとした大規模マンション「ローレルスクエア健都ザ・レジデンス」には、大きく5つの特徴がある。

1.広大な土地にして、絶大な利便性

建設地は、昭和期に「東洋一の操車場」と称された約30haの広さを誇る、吹田操車場跡地。1987年から「緑と水に包まれた健康教育創生拠点」という指針のもと、まちづくりがスタートした。また、最寄駅のJR岸辺駅(南北自由通路・北口)から徒歩5分、岸辺駅からJR新大阪駅へは7分、JR大阪駅へ 11分という高い利便性。JR京都駅には25分、JR三ノ宮駅には 32分で移動できるため、毎日の通勤・通学や休日の外出などにも快適な好ロケーションとなっている。

2.日本初、国立循環器病研究センターとの
連携で実現する医療サービス

ドコモ・ヘルスケアが、NTT西日本と連携して提供する健康ソフトサービスを通して、入居者のバイタルデータを収集してクラウドに保管。さらに「国循健康管理システム」がクラウド内のバイタルデータを解析し、医療視点からのアドバイスを提供する。自宅にいながら簡単に健康管理ができるシステムだ。加えて、「高度循環器ドック」の受診権が付与されるサービスもある。

3.エキスパートがサポートする
豊富な健康増進施設など

ランニングコースや、スポーツメーカー「ミズノ」が施工するウォーキングコースを設置。日々のエクササイズからトレーニングまで幅広く活用できる。加えて、エクササイズルームも設置され、国立循環器病研究センターのアドバイスを基にミズノが選んだ器具やトレーニングメニューを用意、医療とスポーツの両面から安全で続けやすい健康づくりをサポートする。

そのほかにも「ジュンク堂書店」がコーディネートするライブラリーサロンや、ダンスレッスン、セミナーなども開催できるマルチスタジオ、映画鑑賞やカラオケも楽しめるリラクゼーションシアター、管楽器のレッスンやバンド演奏を楽しめるジャムスタジオなど、心身の健康増進をサポートする施設も設置される予定だ。

4.近鉄不動産オリジナル企画商品
「エイジング・フリー」、「マドルノ」
を導入した多彩なプランニング

今もこれからも快適に、健康に暮らすため、あらゆる世代にやさしいユニバーサルデザイン設計のオリジナル企画商品「エイジング・フリー」を一部住戸に採用。また、家族の成長とともに変化するライフステージに合わせて、居住者自身の手で間取りを変更し、ずっと住み続けられる住まいを作るために開発されたシステム「マドルノ」を導入。家族の人生に寄り添った住まいを提供していく。

5.重厚な外観デザインと
緑あふれる広大な外構計画

メインゲートとして独立したグランドエントランスは、印象的な建築美を誇る。天井が約5mのグランドラウンジは、開放的で健やかな暮らしを育むレジデンスを象徴している。また、約4,500㎡という広大な緑地には、豊かな植栽たちが自然景観を描き出す。中でも敷地内最大のグランドパークは、芝生の広場を中心に四季折々の潤いを感じさせるような緑や花が植樹され、こころ安らぐ暮らしのシーズンストーリーを演出してくれる。

2018年4月(予定)から、セカンドステージ棟にモデルルームを設置し、当物件特有の共用施設などを含め見学することができる。住むだけで健やかな暮らしを手に入れられる「ローレルスクエア健都ザ・レジデンス」、心身ともに豊かな人生を楽しめそうだ。

ローレルスクエア健都ザ・レジデンス物件概要

【名称】 ローレルスクエア健都ザ・レジデンス
【所在地】 大阪府摂津市千里丘新町701番他(地番)
【交通】 JR東海道本線(京都線)「岸辺」駅徒歩7分※南北自由通路北口より徒歩5分
【入居予定】平成30年3月〈Ⅰ工区(ファーストステージ・セカンドステージ棟)〉、
平成31年3月〈Ⅱ工区(サードステージ棟・フォースステージ棟)〉、
平成31年8月
〈Ⅲ工区(フィフスステージ棟)〉
【事業主(売主)】 近鉄不動産株式会社、大和ハウス工業株式会社、名鉄不動産株式会社
【販売提携(代理)】 近鉄不動産株式会社、大和ハウス工業株式会社
株式会社長谷工アーベスト、日本住宅流通
株式会社
【設計/監理】 株式会社長谷工コーポレーション大阪エンジニアリング事業部
【施工】 株式会社長谷工コーポレーション

(画像提供:近鉄不動産株式会社

(text: 田崎美穂子)

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福祉 WELFARE

車椅子DJ!?アート&テクノロジーの力で、福祉用具に革命を

岸 由利子 | Yuriko Kishi

前に、後ろに。車輪を回転させると、再生&逆再生。さらには、早回しやスクラッチまで可能な「車椅子DJ」は、回転数を検出するセンサーを車輪に取り付け、その回転スピードを音楽再生スピードに変換できるデバイスを通じて、ターンテーブルを巧みに操るDJのごとく、音楽をプレイできるまったく新しいタイプの車いす。

開発の舵を取るのは、立命館大学映像学部/大学院映像研究科の望月茂徳 准教授。手紙を入れるたび、“やぎさんゆうびん”など、思わず口ずさんでしまうメロディを奏でる「懐メロ郵便箱」や、生後10ヶ月の赤ちゃんの背中に安全なセンサーを付け、天井から記録したハイハイの動きをもとにアートを創る「ハイハイアート」など、コンピューターやセンサ-を使って、何かを触ると何かが起きる仕掛けが醍醐味、“インタラクティブアート”の研究に尽力されています。

車椅子DJは、当初、立命館大学映像学部望月研究室が、車いすダンサーからの要望に応えて開発したもので、「劇団ティクバ+循環プロジェクト」「SLOW MOVEMENT(スロームーブメント)」のパフォーマンスで使用されてきました。これらのコラボレーションがきっかけとなり、2015年で2回目を迎えた“超福祉展”こと、「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」で、オリジナル・バージョンが発表され、試乗には長蛇の列ができました。
「テクノロジーやアートを活用することで、車いすに乗ることを楽しみ、車いすを普段から利用する人もそうでない人も、車いすがある社会について考えることを目的としています」と話す望月准教授。車いす利用者からは、「自分が楽しいだけでなく、車いすのイメージを変えることができる」「車いすに乗るのが楽しい」という声があがったそうで、意とした主旨がみごとに届いたようです。

マイノリティとされてきた障がい者や福祉に対する意識のバリアを取り除くこと-超福祉展のコンセプトにも、すべからくマッチしているし、車いすと共に動く、歩くたびに、自分だけの音を奏でることができるなんて、まさに文明の利器。プレイする本人も、聞く人もその音を楽しめるとしたら、歩行を補う福祉用具の域を越えて、五感を駆使したアーティステック・パフォーマンスになり得るはず。

「インタラクティブアートには、日常生活を不思議に面白くする力がある」と、望月准教授は言います。車椅子DJのように、これまでとはまったく違った視点からのアプローチが、障がい者、高齢者介護をはじめ、時として、深刻視ばかりされがちな社会的課題に、明るい光を照らしてくれるーそれは確かなことなのです。

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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