テクノロジー TECHNOLOGY

歯科矯正のネックは通院 AI搭載の「歯並び撮影アプリ」で煩わしさを半減か

HERO X 編集部

大人になってからも気になる歯並び。歯並が悪いと歯磨きが不十分になり、歯肉炎や虫歯の原因にもなる。といっても、忙しい現代人は歯科矯正のための通院が負担なのも確か。そんななか、定期的な通院をせずに歯科矯正を実現できるアプリが登場した。Oh my teethはAI搭載のアプリで歯科医師のサポートを受けつつ、自宅で矯正を続けられる画期的なシステムだ。

矯正開始までの来院は1回。
契約や相談もすべてオンラインで

通常、歯科矯正は最低でも半年~1年続ける必要があり、マウスピースの交換などで来院することが負担になっていた。歯並びが気になりながらも、長期にわたる通院を考えて躊躇していた人も多いのではないだろうか。

Oh my teethは自宅のスマホでサポートを受けながら歯科矯正を実現できるアプリ。矯正スタートまでの来院は最低1回というから驚きだ。希望者はまず、Oh my teethのラボに来店し、ドクターに3Dスキャナーで歯型を撮影してもらう。スキャンした歯型はすぐに3D化され、歯の状態をリアルタイムで知ることができる。

後日、自宅のスマートフォンに送られてきた3D画像を見ながら、Zoomのビデオセッションでドクターと治療計画についてミーティングを行う。自分に合った矯正プランをチョイスし、オンラインで購入契約を完了。送られてきたマウスピースを使って矯正をスタートさせる。

AIを搭載した専用の歯並び撮影アプリを独自開発したことで画像による歯科矯正の卒業判断もしやすくなった。

プランに合わせ、新しいマウスピースが順次郵送されてくるので、マウスピースの交換のために来院する必要はない。また、毎日LINEで専属のコーチがサポートをしてくれるので、無理なく矯正を継続できる。

3DスキャナーやAI搭載アプリで費用を圧縮しているため、料金が手軽なのも魅力だ。6ヶ月30万円から矯正をスタートでき、追加料金なども発生しない。現在、感染予防などの観点からも、歯科への頻繁な通院は避けたい。Oh my teethでは初回の来院も完全予約制で、その後の作業はすべてオンラインで完結するので、歯科への通院を控えていた人にもおすすめだ。

これからの医療は非接触のシステムをどう確立するかも大きな課題になる。来院時間を減らして歯の健康を守れるOh my teethのようなアプリやシステムは、今後ますます増えていきそうだ。

トップ画像:https://www.oh-my-teeth.com

(text: HERO X 編集部)

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テクノロジー TECHNOLOGY

日本製のアシストしすぎないロボット「アクティブギプス」とは?

HERO X 編集部

パワフルに電動で動きを支えるアシスト系のロボットたちの開発が進む中、あえて、残存機能に着目し、動力アシストをしすぎないことでリハビリ要素も取り入れようと開発が進められる装着型支援ロボットがある。臨床実験でもそのリハビリ効果が実証されつつあるようだが、一体どのようなものなのか。

重たい荷物を軽々と持ち上げられるアシストスーツや、弱った膝をアシストする歩行アシストロボットなど、近年はアシスト系ロボの開発が目覚ましい。そんななか、アシストしすぎないロボットの開発に乗り出したチームがある。新潟県の株式会社ルミナスジャパンは三重大学工学部のメカトロニクス研究室と共同で、あえてアシストしすぎない上腕動作支援ロボットの開発に乗り出した。

肘を伸ばす筋肉にあたる上腕三頭筋が麻痺すると、腕の曲げ伸ばしができなくなるのだが、この上肢機能障がいとなった部分についてアシストする役割をしてくれるのが開発を進めているロボット「アクティブギプス」。近年開発の進むアシスト系のロボはパワーアシストタイプの物が主流だが、残存機能がある患者の場合、アシストのし過ぎは他の機能の低下につながることがある。

例えば、杖をつけば歩けるのに、歩くのが遅いのだからと電動車いすに乗ってしまえば、歩く機能は低下して、本当に歩けなくなってしまうということがある。これではアシストのしすぎによる弊害もあるわけだ。一方でアクティブギプスは過度なアシストはせず、装着者本人の残存している肩付近の筋肉を有効に使い、肘折れを防止、体重を手先に伝えることで車いすへ移動する際のプッシュアップができたり、自分でドアを開けるといった日常動作が可能になる。一度の充電で8時間ほどの稼働が可能。車イスを自分で操縦することもできるようだ。厚労省の認可に向けて試作を続けているが、3Dプリンターで作り出すパーツでは、強度の面とコストの面で許認可に耐えうるものではなかったため、神奈川県のプロとラブズ合同会社と提携、同社が持つ射出成形技術を使い新たな試作づくりに乗り出すようだ。まだ販売には至っていないが、実現すれば事故などで上肢機能障がいを負ってしまった人たちが手軽に日常を取りもどせる補助具として、注目を浴びそうだ。

[TOP画像引用元:http://www.robot.mach.mie-u.ac.jp/html/research.html

(text: HERO X 編集部)

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