医療 MEDICAL

ムレ、かゆみ、臭いの問題を解決!プールにも入れちゃう新世代ギプス

夏の季節の骨折はつらいもの。ぶ厚いギプスを装着、その上から包帯を巻き過ごす日々はムレとかゆみとの戦いになる。装着したままでは風呂に入ることができないため、ニオイが発生することもしばしば。これらの不便を解消するアイテムがついに日本で発売となる。ギプス包帯の「OPENCAST」はムレやかゆみ、臭いといった問題を軽減、快適にケガを快方へと向かわせてくれそうだ。

開発したのは韓国に本社を置くopenM inc.。株式会社JMC(本社:神奈川県)が日本国内での独占販売権を取得、薬事法もクリアとなり、今年8月から販売を開始すると発表した。このギプス包帯は、特殊な素材を使った網目状のシートをオーブンなどで温めたあと、装着したい部分に巻きつけて待つだけ。シートが固まればギプスの完成となる。上肢にも下肢にも使用が可能だ。

網状により、従来品と比べて皮膚の観察がしやすく、傷のある患部の処置も容易になる。また、従来のギプスのようにギプスを固定するために包帯でぐるぐると巻く必要もなくなるため、患部が常に見やすくなる上に、患部に異常が出た場合も素早く発見することができる。もちろん、通気性も抜群。ムレやニオイの心配も減る。

従来のギプスは水に濡れると乾くのには時間がかかり、不衛生であることから再び病院に行き、新しいギプスと取り換える必要があった。入浴時にはギプスごとビニール袋で覆わなければならず、装着したビニールから水か入り込まないように厳重にテープで留めなければならない。入浴だけでもひと手間ふた手間かかっていた。

一方、「OPENCAST」は水にぬれても平気なため、患部の傷が治り、医師から入浴の許可が下りた場合は装着したまま風呂に入ることができる。また、こちらも医師の許可および施設での確認必要だが、装着したままプールや海に入ることもできそうだ。6月に福岡で行われた「第45回日本骨折治療学会」でお披露目が行なわれたばかりというこのギプス包帯。夏を前に注目は高まりそうだ。

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

RECOMMEND あなたへのおすすめ

医療 MEDICAL

医療福祉系シミュレーションゲーム「THE Six SENSE」。それは私たちの未来体験

平山 麻衣子

医療福祉とエンターテイメント。まったく共通点がなさそうなこの二つの分野を組み合わせて、新たな価値を生み出しているNPO法人Ubdobe。彼らの視線は、間もなくやってくる日本の未来へと向けられている。

彼らが主催する医療福祉系シミュレーションゲーム「THE Six SENSE」は、自分自身が主人公となり、二人一組で取り組む体験型アトラクションだ。タブレットと車椅子を駆使してゲームをクリアしていき、各ブースでは障がい体験や医療福祉専門職の仕事内容も垣間見られるという。シミュレーションゲームというのは、仮想体験を楽しむゲームの総称のことである。では、「THE Six SENSE」は、医療福祉にまつわることを仮想体験するためのゲームなのだろうか。

このゲームで体験するのは確実にやって来る私たちの未来。加齢によって、これまでできていたことができなくなるのは当たり前のことだ。目が見えにくくなったり、手先の感覚が鈍くなったり、一人で食事をすることが難しくなったりもする。歩くことが困難になり車椅子を使うかもしれない。それに年齢には関係なく、事故や病気でハンディキャップを負う可能性は誰にでもある。だが、日常の中で、それを自分の身に必ず起こるのだと実感するのは非常に難しい。人間には、衰えの事実を受け入れたくないという意識が働くからかもしれない。「THE Six SENSE」はエンターテイメントという切り口を武器に、そんな意識を軽々と飛び越えていく。私たちが想像もしない未来が、そこに広がっているのかもしれない。

[引用元] http://the-sixsense.com

(text: 平山 麻衣子)

  • Facebookでシェアする
  • LINEで送る

PICK UP 注目記事

CATEGORY カテゴリー