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選手を直に応援できちゃう!すごいサイトが展開中。パラの支援はamazonへGO

HERO X 編集部

いよいよ、1年後に迫った2020東京パラリンピック。パラアスリートを起用したCMや、ポスターを見かける頻度も上がってきた。各試合ごとに選手を直接応援に行くことはもちろん彼らにとって大きな力となるだろうが、「会場に行けないけれども応援したい!」という人にとって格好の仕組みをアマゾンジャパンが提供している。その名もズバリ、「アスリート応援プロジェクト」。特設サイトを通して選手が欲しいものをリストアップ、支援したいと思う人が購入ボタンを押せば、直接選手たちに届く仕組みだ。テーピングからプロテインドリンク、iPhoneなど、リクエストには彼らがリアルに欲しい物が並んでいる。

サイトではパラスポーツ、健常者スポーツ双方の選手のリクエストを見ることができる。[引用元:https://www.amazon.co.jp

数年前から始動したこのプロジェクト。現在はパラアスリートを含む28人の選手たちがリクエストを上げている。こうしたほしい物リストを作り、身近な人にプレゼントしてもらうという習慣は海外では珍しくない。例えば、誕生日や結婚式にWishリストを挙げて、プレゼントしてもらう方式が昔からあるのだ。アメリカでは、新郎新婦が新生活でほしいものをリスト化、参列者はその中から自分が贈る品を選び、当日お祝いのカードと共に持参する習慣がある。最近では合理化が進み、ネット上にリストをアップ、ゲストはリストからネット通販で注文し、配達してもらうというのが一般化している。アマゾンジャパンが開設した「アスリート応援プロジェクト」はまさにそのアスリート版。リストの横には「遠征で使いたいのであったらすごく嬉しいです!」など、なぜその品が欲しいのかを選手本人がコメントしている。

ほしいものが本当にリアル!
使う姿を思わず想像

車いすフェンシングの藤田道宣選手のページを覗いてみると、「ジョンソン&ジョンソンコーチ38㎜×13.7m」 のテーピング32巻のボックスと、「ニューアクティビティ腰サポート」が載っていた。どちらも優先度は「高」となっており、希望数も書かれている。腰サポーターは希望2に対して所有はゼロ。皆さんからのサポートを絶賛受付中というわけだ。

2003年に設立された北海道初のウィルチェアーラグビーチーム「北海道T×TBigDippers」は、タイヤのパンクに備えて車いすのタイヤのチューブ「SCHWALBE(シュワルベ) 【正規品】24×1.50/2.50用チューブ 米式 40㎜バルブ 10AV」などをご所望中だ。コメント欄には「コンタクトスポーツなのでタイヤのパンクは日常茶飯事です。パンク修理するのですがすぐにダメになってしまいます。」と、希望理由が書かれていた。専用のグローブもリスト入り。リアルに欲しい品は選手や競技団体それぞれに違いがある。

テーピングやプロテインなどのアイテムは、ノーハンディキャップでスポーツを楽しむ人にとっても必要なものだろう。トップアスリートご愛用の品となれば、それだけ素晴らしいアイテムという証しとも捉えられる。何を買おうか迷った時に彼らがどんなものを使っているのかを参考にするためにサイトを覗くという使い方もできそうだ。

アスリート応援プロジェクトWEBサイト

(text: HERO X 編集部)

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車いすで、エクストリームに宙を舞う男。アーロン・フォザリンガム【HERO Aaron Fotheringham】

岸 由利子 | Yuriko Kishi

車椅子のフリースタイル選手・アーロン・フォザリンガムさんは、生まれも育ちもネヴァダ州・ラスベガス。兄弟6人が全員養子という家庭の3番目の子として育ちました。脊椎披裂(二分脊椎)により、生まれつき足を使うことができない体に生まれでも、幼少期の頃から、実にやんちゃでパワフルだったといいます。

初めての歩行補助器を与えられた時は、たった数日で走れるようになっていたし、4歳でマスターした松葉杖を使って、自宅の玄関ホールでジャンプ着陸も成功。同年代の子どもたちと同じように、本気で飛べると信じて、スーパーマンのマント着用で披露したのだそう。

2005年のVegas AmJam BMXファイナルでの優勝をはじめ、2011年に開催されたアメリカのMTVが放映するリアリティ番組「ナイトロ・サーカス」のワールドツアーでは、50フィート(約15.24メートル)のメガランプでバックフリップという驚異のパフォーマンスを披露。さらに、ミュージカル・コメディ・ドラマシリーズ「グリー」では、ケヴィン・マクヘイル演じる車椅子の青年、アーティ・エイブラムスのスタントマンを務めるなど、その活躍は多岐に渡ります。“Wheelz”(ホイールズ)の愛称で世界的に親しまれる彼のこれまでとこれからを探るべく、この度、お話を伺ってきました。

たったひとつの成功経験が、まったく新しい人生の扉を拓いてくれた

Q1. 8歳の時、スケートパークでBMXに乗るお兄さんから、「車椅子で、クォーターパイプを走ってみたら?」と提案されたそうですね。それが、現在の活動のきっかけになったと伺っていますが、転んだり、怪我したらどうしようという恐怖よりも、好奇心や冒険心の方が強かったのでしょうか?当初の気持ちや上手くなるために努力したことがあれば教えてください。

アーロン・フォザリンガムさん(以下、アーロン):初めてランプの上に上がった時は、かなりぞっとしましたね(笑)。最初の数回はクラッシュして、手首を痛めたけれど、自分の中の何かが、僕を突き動かしました。そして、トライし続けるうちに、いつしかクラッシュせずに回転できるようになっていました。

そのたったひとつの成功が、まったく新しい人生の扉を開いてくれたんです。それから、1回、1回のパフォーマンスをうまくやり遂げることに夢中でした。WCMX*は僕にとって、一番の楽しみであり、最も達成感を感じられる活動です。

*WCMX=BMXが、Bicycle Motocrossの略であるように、Wheelchair Motocross(車椅子で行うモトクロス)を意味する。

Q2. あなたは、14歳でバックフリップ(後方1回転)、18歳でダブル・バックフリップをみごと成功させた初の車椅子アスリート。そして、今日、WCMXの中でも車椅子とBMXをマッシュアップさせるという独自のスタイルを確立していますが、前へ前へと突き動かすモチベーションは何ですか?

アーロン:不可能かもしれないと思った何かを成し遂げることができる。その時に感じる気持ちの良さが、僕のモチベーションになっています。例えば、ダブル・バックフリップも、当初は頭の中でしか存在しないトリックでした。どこかで出来るわけないと思っていたけれど、何度クラッシュしても、あきらめなかった結果、着地することができました。あれは、史上最高にいい気分でしたね。

「健康とパフォーマンスの向上と共に、自分自身を進化させる」、それが僕のメインゴール

Q3. ここ8年ほど、カービング、パワースライド、ハンドプラントやスピン系トリックなど、難度の高いトリックに、次々と挑んでいますが、危険と背中合わせの毎日の中で、さらなる高みを目指すその先には、どんな目標があるのですか?

アーロン:現在もまだ取り組んでいる最中ですが、今年、また新たなトリックをいくつか披露する計画で動いています。その目標のひとつに、「より健康に生きるために」ということが挙げられます。例えば、減量。WCMXに取り組む中、トータルで25ポンド(約11.3キロ)、自然に落とすことができたのですが、これはスケートパークでの僕の活動にとっても、素晴らしい影響を与えてくれています。これまでの数年間についても同じことが言えますね。僕のメインゴールは、健康とスケートパークでのパフォーマンスと共に、自分を進化させることです。

Q4. Box Wheelchairs社がデザインしたカスタマイズ車椅子を使っているそうですね。また、実用品としてのクオリティを上げるために、同社と共に開発したカスタムメイドの車椅子は、アーロンさんの言葉を借りれば、“かなり不滅”とのこと。デザインや機能について、具体的に教えていただけますか?

アーロン:Box Wheelchairs社と開発した車椅子は、実にタフなマシンです。オフロードトラックを走る時に使うサスペンションに近い、4 リンク式サスペンションを搭載しているので、走行中に強い衝撃が起きた際、特に背中への負担を緩衝してくれます。フロントには、Bones Skateboard Wheelsのホイールを使用しています。これがあれば、望むスピードで、どこまでも走っていくことができるんですよ(笑)。フレームは、あらゆる方向からの衝撃に耐え得る設計なので、横向きに着地しても、曲がりません。日常的に使うにも、素晴らしいチェアですし、50フィート、ジャンプする時にも使えますよ!(笑)

車椅子はネガティブではなく、ポジティブなもの。WCMXをもっと世界に広げていきたい

Q5.これまでで一番心に残るパフォーマンスは何ですか?

アーロン:2011年2月9日の「ナイトロ・サーカス」のワールドツアーで、メガランプのバックフリップに成功しましたが、まだ僕の脳内でアドレナリンが出まくっているうちに、もう一度、ランプのトップに戻って、次のジャンプに備えたんです。そして、車椅子では初となるフロントフリップ(前宙返り)を着地させました。この時、僕の母親も見に来ていて、人生で最高の夜になりましたね。もうひとつ、初めてバックフリップを着地させた時も、最高に素晴らしい夜でした。なぜって、自分ができること、物事の可能性に、身を持って気づけたからです。

Q6.障がいを持つ子どもたちに、「車椅子は制限ではなく、おもちゃのように楽しいものなんだよ」ということを、自らパフォーマンスして見せ、伝え、あなた独自の車椅子の使い方を教えているそうですね。アメリカ以外の国でも、そうした活動をされていますか?

アーロン: 子どもにも、そして大人にも、「車椅子がいかに楽しいものか」ということを伝えるのが大好きです!一般に、人々は車椅子をネガティブに捉えるけれど、決してそうではなくて、素晴らしいチャンスにもなり得るもの。僕は、車椅子をBMXのバイクやスケートボードと同じ“おもちゃ”だと思っています。幸運にも、これまで世界じゅう、さまざまな国を訪れる機会に恵まれてきました。車椅子に乗る人々に、「彼らの車椅子が、ネガティブなものではなく、ポジティブなものだ」ということを伝えることで、一助となれるよう、活動を続けています。


Q7. 次なる展開は?将来の夢は何でしょう?

WCMXを世界に広げるために、活動していきたいと思っています。僕の夢のひとつは、WCMXが、BMXやスケートボードと共に、シリーズでコンペティションできるようになることです!そして、もうひとつ。近い未来、ダブル・フロントフリップをぜひ着地させたいですね!

アーロン・フォザリンガム 公式サイト
http://www.aaronfotheringham.com

アーロン・フォザリンガム 公式FACEOOK
https://www.facebook.com/AaronWheelz

[引用元]wellib

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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