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水辺も雪道も突き進む!ワイルドすぎる車いす「Action Trackchair」

Yuka Shingai

HERO Xでは車いす関連の記事をこれまでも数々紹介してきたが、デザイン、ユーザビリティ、機能性、どこを取っても斬新でテクノロジーと技術の最先端をいくものばかりだ。今回紹介する「Action Trackchair」も例にもれず、車いすに対する先入観や常識、固定観念を大きく覆してくれる、かなりエッジの効いた代物だ。

30年以上モータースポーツビジネスに従事していたTim Swenson氏は2008年にどんな地形にも対応する車いすの開発をスタート。自身の家族やハンティング、ハイキング、釣りやビーチに行くことが好きな知人・友人を想定して作った「Action Trackchair」はそのワイルドな見た目から、車いすだとは想像がつかないだろう。迷彩柄を配したシート、車輪ではなくキャタピラで走る様子は無骨なカッコよさがある。

座席の角度を自在に変えられる “Tilt on the Fly” という独自システムと立ったまま運転できる “THE ACTION TRACKSTANDER” という機能は特許も取得済み。雪道やビーチ、海水でなければ水に入っていくことだってできるアクティブ度合いはほかに類を見ないレベルだ。

5タイプのモデル、サイズは14種類、カラー展開は18色、30以上のオプションでカスタマイズすれば自分好みのオリジナルモデルを楽しむこともできる。「Action Trackchair」は車いすの領域に留まることなく、ライフスタイルをより鮮やかに彩ってくれそうだ。

[TOP動画引用元:https://www.youtube.com/watch?v=67Fc1g2lSZQ

(text: Yuka Shingai)

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骨折の治癒速度が格段にアップ!低出力超音波パルスを装備した「3Dプリントギプス」

岸 由利子 | Yuriko Kishi

骨折した時にはめるギプスは、固くて重く、蒸れるとかゆみが生じて臭う。そんな悩みを解決すべく、3Dプリント技術を駆使して作られたギプスはこれまでにもあった。数ある中でも、トルコの工業デザイナー、Deniz Karaşahin氏が手掛ける「Osteoid Medical Cast」が画期的なのは、不快指数を減らすだけでなく、骨折の治癒速度まで早めた点にある。3Dプリンタ技術に低出力超音波パルス(LIPUS)を統合させた近未来的ギプス。その全貌をご紹介しよう。

3Dプリントギプス「Osteoid Medical Cast」は、腕と親指の付け根周辺を覆う2つのパーツで構成されている。付ける人の腕をスキャンしてモデリングされたギプスには、固定状態をしっかりと保つためのロックシステムが付加してあり、フィット感、安定感ともに抜群。

近年、低出力超音波パルス(LIPUS)によって骨の癒合が促進されることが分かり、治療にも取り入れられるようになったが、従来の石膏ギプスをはめた状態では、超音波を発するプローブを患部の肌に直接当てることができないため、この技術を導入することは難しいと言われていた。

一方、多孔性の形状を持つOsteoid Medical Castなら、その穴の形に合わせたプローブをじかに肌に当てることができる。120分間、患部の肌に超音波を当てることによって、骨に刺激が与えられ、治癒速度は約38%早まることが実証されている。骨折の状態や部位によって多少異なるが、従来のギプスと比べて、完治率もはるかに高められるという。

「海綿骨の配列からデザインの着想を得ました。医療用ギプスと記号論的な関係があるからです。私のアルゴリズムの背景には、より強固な構造を備えたギプスを、人々に平等に供給するという目的があります」とKaraşahin氏。

クールな外装は、単なる見た目の美しさを目指したものではなく、研ぎ澄まされた機能美。通気性にも優れたこの3Dプリントギプスなら、かゆみや臭いの悩みからも解放される。さらに「(ギプスを付けたまま)泳ぐことだってできます」と同氏は付け加える。

Osteoid Medical Cast は、2014年のA’Design Award3Dプリントフォーム・プロダクトデザイン部門で金賞を受賞して以来、米国の個人クリニックや政府所有のクリニックからコンタクトを受けるなど、大きな注目を浴びた。発表した当時、Karaşahin氏はまだ学生であり、3Dプリントギプスはコンセプトデザインの段階だったが、その後も製品化に向けた開発を進め、いくつかのパテントを取得。学会に所属していなかったことから、一時期、開発の保留を余儀なくされるも、3年ほど前に自身で会社を設立し、技術革新に力を注いでいる。

米国AP通信社がYouTube上で公開しているアーカイブ映像によると、Karaşahin氏は、脳性まひを患う5才の少年のためにギプスの試作も手掛けていた。

「障がいは身体の動きを制限し、四肢の成長にも影響します。少年は、腕を安定させるためのギプスを必要としていました」

骨折だけでなく、他の医療的用途の可能性も秘めたOsteoid Medical Castの製品化を待ち望む人は多い。今後の動向に注目したい。

(text: 岸 由利子 | Yuriko Kishi)

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