プロダクト PRODUCT

裏庭の小さな工場から発信。Team UnLimbited が3Dプリンターで作る義手

中村竜也 -R.G.C

先日、Facebookのタイムラインを流し見していると、おもちゃの“マジックハンド”に似た物を手に装着した、なんともキャッチーな子供のビジュアルが目に飛び込んできた。時代とともにおもちゃも進化するのだなと、懐かしみながら画像をクリックしてみると、形状こそ似ているもののイメージしていたそれではなく、プラスティックのような材質で出来たカラフルな義手であった。

自らも左手に障がいを持つステファン・デイヴィスさん(以下、ステファンさん)と、仲間のドリュー・マレーさんが主宰する非営利団体 “Team UnLimbited” は、英国を中心に手の不自由な子供たちの義手を3Dプリンターで製作し、無料で届けるというなんとも温かみのあるボランティア活動を行っている。

ドリュー・マレー

ステファン・デイヴィス

義手を必要としている子供と同じ境遇を経験してきたステファンさんだからこそ思いついたこの義手は、ロボットやサイボーグをイメージさせる従来の物とは一線を画し、子供が好きな華やかな色合いを採用することで楽しい印象を与えるだけではなく、簡易的ながらも物をつかむなどの最低限の動きをカバー。まさにおもちゃ感覚で使用できるようになっているのだ。気になる製作費もひとつ26ドル以下と低価格を実現。そのすべての予算を寄付で補っている。

まるで子供たちのクリマスプレゼントを開けるような笑顔を見ると、テクノロジーの発達が著しい今だからこそ守るべきものが明確になった気がする。そして、少しの思いやりと少しの行動力を持つことがその第一歩ではなかろうか。今後も“Team UnLimbited”の活動をHERO Xは注目していきたい。

子供達のたくさんの笑顔がご覧になれます。
http://www.teamunlimbited.org/e-nable-recipients/

寄付はこちらから
https://secure.squarespace.com/commerce/donate?donatePageId=55c50ecce4b0d1ec35bdd44b

画像引用元: Team UnLimbited (http://www.teamunlimbited.org/e-nableblog/2015/8/9/team-unlimbited-is-created)

(text: 中村竜也 -R.G.C)

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点字の知識がなくてもOK!誰でも簡単に使える点字プリンター「EasyTactix」

HERO X 編集部

もしも点字が、外国語と同じ感覚で普及したら、世の中はどんな風になるだろうか。視覚障がい者と健常者のコミュニケーションの幅はもっと気軽に、そして、もっと楽しく広がるだろう。そんな点字の世界に、画期的な道具が出現した。手軽に点字がタイピングできるプリンターの登場だ。

画像引用元:SINKA株式会社http://www.sinka.co.jp/#/

SINKA株式会社は誰でも簡単に点字入りの印刷物を作れるプリンター『EasyTactix Ⓡ 』の発売を開始した。点字知識がなくとも簡単に点字付きの印刷ができる優れもの。従来の点字プリンターと違い、作業音も50デシベル以下と静かなため、図書館など静かな場所での使用も可能だ。これさえあれば、飲食店のメニュー表はもちろん、今まで、点字が分かる人しか作ることのできなかった書籍などの点字翻訳もあっという間にできそうだ。

点字印刷物の作成方法はとても簡単。『EasyTactix Ⓡ』本体に専用の立体シートをセット、付属のアドインソフトを使えばWordやExcelで作った文章をまるで漢字変換のような気軽さで点字に変換することができる。ドキュメントの点字化だけでなく、文字や図、資料も立体化できるため、視覚に障害のある人はもちろん、デザイン領域など様々な分野での活用が期待できる。

画像引用元:SINKA株式会社http://www.sinka.co.jp/#/

例えば地図。初めて行く街での一人歩きに不安を覚える視覚障がい者は少なくない。旅先でご当地グルメを食べたいと思っても、ネットや雑誌で情報を手に入れることができないため、人に聞くしか手段がない彼ら。自分で好みの店を探したくとも、見つけ出すのは難しい。そんな時、点字入りの地図があれば、外出はきっともっと楽しくなるはず。

『EasyTactix Ⓡ』プリンターを使えば、店舗情報を盛り込んだ点字入りの地図も簡単に作成ができそうだ。観光地にとっては新たな観光客の招致にも期待ができそう。デザイン性も優れた地図ならば、目の見える人と同じ地図を見ながら、道を教えてもらうだけでも、旅先で話に花が咲くかもしれない。販売価格は本体448000円(税別)、専用の立体シートは200枚セットで12000円(税別)。視覚障がい者とのコミュニケーションの幅はグッと広がりそうだ。

[TOP動画引用元: SINKA株式会社https://www.youtube.com/watch?v=GvVzB5ENthg

(text: HERO X 編集部)

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