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車いすは低くて不便。だったら立って乗ればいいじゃない

小泉 恵里

車椅子は座って移動するので狭い所は通りにくいし目線が低いし、なにかと不便なことが多いですよね。そんな問題を解消してくれる画期的な車椅子がTek社のRMD(Robotic Mobilization Device)。これ、立って乗る事ができる電動車椅子なのです。脊髄損傷による下半身マヒなどで足が動かせない人が1人でも様々な作業をすることを可能にしてくれる夢のようなマシーンの登場です。

まず椅子に座った姿勢で前面からRMDのハーネスを取り付けます。機械が立ち上がる動作をサポートしつつ、立ち上がったら腰をロックすることで立ったままの姿勢を固定してそのまま移動することが可能。幅も60センチとスリムなので、このままコンビニや本屋など車椅子では通りにくかった場所にも積極的に行けるようになります。家でも料理をしたり、お皿を洗ったり、掃除機をかけたりといった日常作業も難なくこなせるように。

健常者とも同じ目線で話しができ、ハンドルを持って体を屈めたり伸びたりすることも可能なので、立ったり座ったりがストレスなく出来そう。フル充電すれば、連続で1〜2日使用することができる。使用に適した身長は140センチから190センチ、体重は40キロから120キロと幅広い体型に対応していることも助かります。

現在、初回生産の製品がリハビリテーション施設や最初のお客のもとに届いて使われているとのこと。ネットで予約も可能とのことなので、チェックしてみて。

RMD
http://www.matiarobotics.com/

(text: 小泉 恵里)

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あなたは正しく歩けてる?歩行状態を見える化する「Q’z TAG™ walk」

田崎 美穂子

住友電気工業は、歩行状態を計測・評価するシステム「Q'z TAG™ walk(キューズタグウォーク)」の販売を、2017年6月30日から開始した。超軽量センサーを腰につけて歩くだけで、歩き方を分析して運動プログラムを助言してくれる、画期的なシステムである。

「Q’z TAG™ walk」は、15グラムの超軽量計測センサーを腰につけておよそ10メートル歩くだけで、歩行状態をグラフなどのレーダーチャートで評価し、その計測結果から、改善ポイントや個人に合った運動プログラムをアドバイスするシステム。

10メートル歩く間に、センサーがパソコンと無線通信し、歩行データを取得。それを独自のアルゴリズムを用いて数秒で解析、「動き」「バランス」「速さ」「リズム」などの指標で歩行状態を〝見える化″する。センサーは超軽量なうえに、Bluetoothと接続しているため、計測場所や通信環境を選ばず、簡単かつ気軽に計測できることも大きなポイントだ。

しかし、評価やアドバイスをもらっても、難しいのは「続けること」。「Q’z TAG™ walk」は、過去データとの比較、計測スタッフと計測対象者との対話を促すためのコミュニケーションシートなど、“継続”のための仕掛けづくりも、さまざまなツールでサポートしている。

この一連のシステムを、京都府立医科大学などと協力して実証実験した結果、「リハビリ、運動に対するモチベーションの向上」「適切な運動を重ねたことによる身体機能の改善」「挫折することなく運動を継続できた」など、大きな効果が確認された。

消費税抜きの価格は15万円から、介護施設やフィットネスクラブなどに提案しながら、2017年度内に300台の販売を目指しているところだ。

歩行改善や運動プログラムの助言だけではなく、加齢により身体機能が低下してしまった、あるいはケガや病気の後遺症で歩行が困難になってしまい、歩く楽しみを失ってしまった人が、再び自力で歩行できるようになる。歩く喜びを取り戻してくれる「Q’z TAG™ walk」は今、介護・リハビリ現場やフィットネスクラブにも大きな変革をもたらすであろう。

(text: 田崎 美穂子)

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