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車いすは低くて不便。だったら立って乗ればいいじゃない

小泉 恵里

車椅子は座って移動するので狭い所は通りにくいし目線が低いし、なにかと不便なことが多いですよね。そんな問題を解消してくれる画期的な車椅子がTek社のRMD(Robotic Mobilization Device)。これ、立って乗る事ができる電動車椅子なのです。脊髄損傷による下半身マヒなどで足が動かせない人が1人でも様々な作業をすることを可能にしてくれる夢のようなマシーンの登場です。

まず椅子に座った姿勢で前面からRMDのハーネスを取り付けます。機械が立ち上がる動作をサポートしつつ、立ち上がったら腰をロックすることで立ったままの姿勢を固定してそのまま移動することが可能。幅も60センチとスリムなので、このままコンビニや本屋など車椅子では通りにくかった場所にも積極的に行けるようになります。家でも料理をしたり、お皿を洗ったり、掃除機をかけたりといった日常作業も難なくこなせるように。

健常者とも同じ目線で話しができ、ハンドルを持って体を屈めたり伸びたりすることも可能なので、立ったり座ったりがストレスなく出来そう。フル充電すれば、連続で1〜2日使用することができる。使用に適した身長は140センチから190センチ、体重は40キロから120キロと幅広い体型に対応していることも助かります。

現在、初回生産の製品がリハビリテーション施設や最初のお客のもとに届いて使われているとのこと。ネットで予約も可能とのことなので、チェックしてみて。

RMD
http://www.matiarobotics.com/

(text: 小泉 恵里)

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既存の車いすに装着するだけ!高速走行を可能にする次世代モビリティ「e-pilot」

中村竜也 -R.G.C

まず初めに伝えておきたいことがある。ここ日本の道路交通法では、電動車いすの制限速度は時速6km以下と定められているため、最高速度20kmを誇るこのモビリティは日本の公道での使用は不可なのだ。しかし、それが分かっていても紹介する価値があるのが、この『e-pilot』。


見た目以上にパワフルな、
新時代のパーソナルモビリティ

本体重量 18.4 kg、許容最大重量 100kg、販売価格 およそ70万円。[引用元:Believe

コンパクト、ポータブル、そして走破性と、今までの電動車いすには持ちあわせていなかった点を解決した優れものが、欧州最大の福祉機器展「REHACARE 2018」で話題を呼んだ。既存の折り畳み車いすに装着するだけで、スポーティな電動車いすに変身させてしまうという画期的なアイデアで世界を驚かせたのは、ドイツ北部のハルテンホルムを拠点とするalber社。同社は、簡単で便利な電気モビリティの開発に特化した企業である。

[引用元:Believe

世界的キーワードの
「高速クルージング」を具現化

今や、モビリティ業界の中では、コンパクト化という面はすでに世界の常識になりつつあるが、燃費も備えた高速クルージングはまだまだ発展途上な部分もある。しかし、このe-pilotが出す最高速度は、20km/hというから驚きだ。これだけシンプルな作りで、これほどのパワーを持ち合わせるものが今まであっただろうか。気になる燃費も最大50kmと、ざっくりではあるが、東京駅から鎌倉駅まで行けてしまうほどの距離を走行可能としている。また大きく作られた車輪は、街中のちょっとした段差もラクに乗り越え、さらに車いすユーザーが今まででは考えられなかったオフロード走行などのアクティビティにも挑戦でき、ユーザーの可能性を広げてくれている。

前述したように、安全性を確保するための法律はもちろん重要なのだが、すべての人が生きやすい真のバリヤフリーを実現するためにも、モビリティの概念を国を挙げて考え直す時期なのかもしれない。そして様々な分野で進む多様化に乗り遅れないよう、すべての人がすべての事を「自分事化」できたら、きっと素敵な世界が待っているはず。そんな事を再考させられるほど、e-pilotは先進のモビリティなのだ。

[TOP動画引用元:https://youtu.be/zOa4ad7SaV0

(text: 中村竜也 -R.G.C)

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