医療 MEDICAL

コロナ医療崩壊を食い止めろ!病床、診察室確保を支える凄いテント

HERO X 編集部

いよいよ、緊急事態宣言が発令された。感染者数が減少傾向になるまでの数週間、正念場を迎えている。懸念されているのが医療崩壊の危機だ。東京都では民間のホテルを利用しての軽症者の受け入れもはじまり、症状が重い人が優先的に病室を使える仕組みができはじめている。とはいえ、医療現場からは病床確保が難しいとの声も聞こえてくる。この難局をどう乗り越えるか。

なぜ起きる?病床確保問題

都内の感染者数が1000人を越え、緊迫感を増す国内。中でも懸念が続くのが診察室や病室の確保問題だ。しかし、都内近郊には入院病棟を持つ病院は山ほどあるはず、病室が確保できないとはどういうことなのか?初歩的な疑問を持つ人もいるだろう。ネックのひとつとなっているのが新型コロナウイルスの感染力の強さだ。このウイルスは飛沫感染や直接患者に触れることで感染する接触感染により広がると報告されている。ご存知の通り飛沫感染は病原体を持つ人が放つくしゃみや咳から飛び散るウイルス入りのしぶきを周りの人が吸い込んでしまうことで感染するもの。多くのメディアで言われるように、しぶきは目に見えないほどの小さな粒の場合が多く、半径2メートルの範囲まで飛び散ることさえある。

このため、他の患者と診察室は分けることが望ましく、コロナウイルス感染者の入院を受け入れる場合、感染者の病室内の空気が外に出ないよう、空調設備により部屋の外よりも空気圧を低く保つようにした陰圧室と呼ばれる部屋が必要となる。だが、陰圧室の設置は義務化されていないため、入院病棟を持つ全ての病院が持ち合わせているわけでもない。

そもそも、疾病のある人が多く集まるのが病院だ。陰圧室を持たない病院では集団感染のリスクを高めてしまう可能性もあるため、コロナ患者の受け入れが難しいという実情がある。

そんななか、注目されているのが野外テントの存在だ。震災時の仮設設営などの協力実績を持つTSP太陽株式会社は陰圧式医療用テントの供給を開始したと発表した。被災地支援の経験を活かし、日本の医療現場の支援にあたるとしている。

TSP太陽株式会社によれば、同社が保有する資材を使い仮設病棟、仮設診察室の設置が可能となると言う。動画のようにわずか1分で設営が完了するテントもあり、必要に応じて増設ができる。病床確保の課題に不安が残る日本、大震災を経験した日本ならではの解決策は見出せるか、期待は高まる。

(text: HERO X 編集部)

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妊婦の不安を自宅で解消!IoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」とは?

HERO X 編集部

初産の妊婦にとって、これが陣痛か否かの見分けはつきにくいもの。「陣痛かも」と思ったら、とりあえず、病院へと急ぐのだ。近くの産院に通っている場合はともかく、家から遠い場合など、行くか行かないかを迷う。国内初となる IoT型胎児モニター「分娩監視装置 iCTG」は、そんな妊婦の不安を自宅で解消してくれる画期的なアイテムだ。

日本初 胎児の心拍数とお腹の張りが自宅でわかる「Melody i

国内初となる IoT型胎児モニター「分娩監視装置 iCTG」「Melodyi」(メロディ・アイ)を手掛けたのは高松市に本社を置くメロディ・インターナショナル株式会社。「世界中のお母さんに、安心・安全な出産を!」との理念をかがけ、「分娩監視装置 iCTG」を開発、20185月にクラスの医療機器認証を取得し、「Melody i」プラットフォームと併せて20191月より販売を開始した。

IoT型胎児モニター「分娩監視装置 iCTG」は、胎児の心拍と妊婦のお腹の張りが計れる装置。これまでは病院でしか測定できなかったこれらの数値を自宅で簡単に測れるようにしたものだ。周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」に接続すれば自宅から医師とのコミュニケーションが可能となる。ハート形をした器具にはセンサーがついていて、妊婦のお腹にあてると胎児の心拍数と妊婦のお腹の張り具合を計測してくれる。結果はスマートフォンやタブレットのアプリケーション内に表示されるため、アプリに入れば遠隔でもそれらを見ることができる。初産の妊婦の場合、陣痛の勘違いということもあるが、この装置があれば、妊婦がわざわざ病院に出向かなくても自宅から医師に様子を知らせ、受診するべきかの判断を仰ぐことができるようになる。

妊婦と医師との連携だけでなく、クリニックから NICU のある中核病院へのデータ連携も可能。また、受診前に計測できるため、胎児の異常を早い段階で発見でき、胎児死亡などの予期せぬ事態を軽減できる可能性が高まるとしている。同社は、救急搬送時には妊婦の容態だけでなく、今まで取れなかった胎児のバイタルデータを搬送先とデータ連係させることで救える命が増えるのではと伝えている。不安の多い妊婦を和らげてくれそうだ。

(画像提供メロディ・インターナショナル株式会社)

(text: HERO X 編集部)

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